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【就活生必見】これを読めばデザイン思考のすべてがわかる!

最近「これからのビジネスは“デザイン思考”が重要になる」というフレーズをよく耳にしませんか?実際に欧米ではデザインを重視した経営を行う企業が、業績を伸ばしてきているというデータがあります。そして日本でも、採用する大学生に「デザイン思考」を求める企業が増えてきています。

 

そもそも、デザイン思考って何?
そう思いGoogleで「デザイン思考」と検索すると、出てくるのは「デザイン思考(Design thinking)とは、デザイナーがデザインを行う過程で用いる認知的活動を示す言葉である。」という説明。

 

つまり、従来のやり方では解決できない問題を、何か新しい方法で解決しようとする時にデザイナーが使っているのがデザイン思考。そのクリエイティブな考え方を、他のことに応用して問題を解決する力を大学生は求められているのです。

 

という風に一言でまとめられても、他のサイトを色々見てみても、まだいまいちピンとこない人がいるかと思います。それはきっと、実際にデザイン思考がどのように使われているかのイメージがつかないからではないでしょうか。それを知るための手掛かりと考えたのが、日本デザイン振興会が良いデザインを共有するために行っているグッドデザイン賞。近年グッドデザイン賞を受賞している作品の多くは、見た目が良いという理由だけではなく、その製品が作られた背景や、デザイナーの思いが評価されているのです。

 

そこでデザイン思考を日本でいち早く取り入れており、2018年度は29個もの製品でグッドデザイン賞を受賞している富士フイルムのデザイナーさんに、現場ではどのようにデザイン思考が使われているかを伺ってきました。

 

FUJIFILM CALNEO AQRO

例えば2016年にグッドデザイン賞を受賞したAQROは移動式のX線撮影装置です。画期的な発明として医療界を賑わせました。

 

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従来のX線撮影装置は非常に大型(約500㎏)で、X線を撮影するためにはレントゲン室まで行くのが普通。急患を治療する際に使われている回診車も、大型で小回りもきかず、手早く撮影できないのが当たり前でした。そこで!デザイン思考の登場です!一刻を争う時に「X線撮影に時間がかかるのは仕方のない」と受け入れるのはおかしいのでは?その当たり前をどうにかして変えられないか…。このように考えて作られたのが、このAQROです。

高い技術力で超小型化(90㎏)したX線撮影機AQROは、狭い手術室内で処置をしている多くの人や機器の合間を縫って患者に近づき、すぐにX線撮影ができるので、今まで以上に迅速かつ的確な治療が行えるようになりました。さらに、AQROは全方向から操作できるので、撮影された画像を見るために医者が動く必要がなく、狭い手術室内で人の移動が最小限に抑えられます。
AQROは「X線を撮影するのに時間がかかるのは、不便だけどそれが普通だからどうしようもない。」という当たり前を覆しました。そこにあるのは、1人でも多くの患者を助けたいという思い。

 

X-T20

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やはり富士フイルムといえばカメラですよね。このX-T20も2017年にグッドデザイン賞を受賞しています。このカメラが評価された理由は、先代のカメラからデザインが変わっていないから。デザインが変わってないのに、デザインが評価されている?と疑問に思った方もいると思いますが、実はこれもデザイン思考の結果なんです。

富士フイルムのデザイナーが考えていることはただ一つ。「ユーザーの要望に着実に答えて製品を進化させること」。X-T20の場合、ユーザーは先代のカメラの「持っていることを自慢したくなるような、これぞカメラと言わんばかりのシックな造形」を支持していました。なので、そこはあえて変えずに、X-T20は他の機能面にとことんこだわりました。例えば、富士フイルムで「没入感」と呼んでいる感覚。ファインダーを付けてのぞきながら写真を撮ることで、カメラが自分の体の一部となったような一体感を生まれます。また、その時に画面に出てくる表示を機能性を保ったままシンプルかつ画面の端に寄せいるのも、すべては「写真を撮ること」に集中してもらうため。

機能性の面ではAF性能の向上や、タッチパネル対応の液晶を追加し、先代機種からの買い替えユーザーだけでなく、新規購入ユーザーの両方が満足できるカメラをデザインしました 。

実は私もこのX-T20を愛用しているのですが、買うと決めたきっかけが➀カメラらしいお洒落な見た目 ②ファインダーをのぞきながら写真が撮れること ③FUJIFILMならではの色味の良さの3点だったのです。デザイナーさんが制作の際にこだわっていた部分と、自分の購入理由がぴたりと一致していたので、お話を伺った時に思わず鳥肌が立ってしまいました。そして、デザイン思考を活用すれば、本当にユーザーの求めている製品を作り出せるということを実感しました。
 

デザインに込められた思い

デザイン思考を実践している富士フイルムのデザイナーが何を意識しているのか。富士フイルムのデザインセンター長 堀切和久さんはこう話してくれました。

堀切「私たちはユーザーの言葉にならない思いをデザインに反映させる誠実なデザインを常に意識しています。Ⅹ線撮影機もそうですが、不便が当たり前になってしまうとそれが不便だということにすら気が付けないんです。ひたすらユーザーが何を求めているかを考えて、色一つ、スイッチの一つに至るまで、なぜこの形になのかという理由が全てのパーツにあります。作る側の都合ではなく、ユーザーの都合と使いやすさを考えているので、使っていてデザインが腑に落ちるのだと思います。」

ユーザーを超えたユーザー目線であること。ユーザーが自分でも気づいていなかった欲しいものを先回りして作ること。デザインの全てに理由がある。その理由も全てユーザーのことを考えている。今回お話を伺ってこれらが富士フイルムの製品が良いデザインだと評価される理由だと気が付きました。

大学生に求められているデザイン思考

改めてになりますが、就活の際に私たちが求められるデザイン思考とはなにか。それは、新しいものを作るときに、ユーザーが今求めているものが何かを見つけ出す能力。そしてそれを実現させるためには何をすればいいのかを考え、結果もしくは成果に反映させる。この一連の流れのことを「デザイン思考」というのではないでしょうか。

 

富士フイルムのデザインについてもっと知りたい方はこちら
>イノベーションを生み出すデザイン経営/富士フイルム

「デザイン思考とは?」というテーマでグッドデザイン賞を受賞した企業に取材をした記事一覧はこちら
>グッドデザイン特集

 

2018年10月31日から始まるグッドデザイン賞の受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION」会場では、
富士フイルムが今年の29の受賞デザインを紹介する特別コーナーを設けます。富士フイルムの
幅広いデザイン活動がわかる展示にぜひご注目を。

 

(画像提供:公益財団法人日本デザイン振興会、富士フイルム株式会社)

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