前回に引き続き、カリフォルニア州でピッチをされた日本人を紹介します!
第1弾ではピッチとは何か、ピッチを2回経験した大学院生エンジニア、ベトナム出身の起業家によるピッチについてお届けしました。まだ第1弾を読んでいない!という方は先にこちらから。
目次
自身の女性としての経験からサービスを考えた岩田さん
二児の母でもある岩田さん。
ご自身が子育てとキャリアのバランスで苦労された経験から、ビジネスプランを考えピッチをされました。
岩田さんはピッチ当日の早朝までずっと準備をされていたので、「本気で社会を変えたい!」という熱い思いが伝わってきました。
ビジネスモデル名は、Women Leaders – show mother’s worthful abilities in business
ピッチの冒頭では、日本における女性の就業率のM字型カーブの窪みの部分が他国と比べて大きいことと、その背景を説明。
そして、その解決策として岩田さんの考えるWomen Leaders を紹介されました。
Women Leaders は、今までの経験や母親が子育て中に獲得したスキルもアピールできるウェブプラットフォームを通じて、会社も母親も女性リーダーの創出もサポートするというものです。
女性を主な対象とした転職サイト等は既に日本にも存在しますが、問題はフィードバックが少ないことや仕事内容や求められるスキルが曖昧な場合が多いことです。
岩田さんの考えるWomen Leadersのアピールポイントは二つ。
一つ目は、女性にキャリアアップのために必要なスキルを的確にフィードバックすること。このことで女性が自己投資を行えるようになります。
二つ目は、会社が求人情報に載せる仕事内容を分かりやすく書けるようにアドバイスを行うこと。これによって、会社側も、求める人材とのミスマッチを防ぐことができます。
ピッチ後の聴衆からの質問に、「なぜ母親を雇うことが会社にも利益になるのか」「母親にスキルがあって会社にもポジションがあるのならどうして女性は戻ろうとしないのか」等があり、こういった質問に理論整然と答えていくことができなければ、投資を受けるのは難しいのだな、と感じました。
ピッチ当日にいきなり話を振られた西田さん
西田さんは元々ピッチをする予定はなく、当日の朝まで全く何も準備していませんでした。
しかし、当日ホテルを出発する前にある人たちからいきなりピッチの話を振られ、せっかくなら滅多にない機会を有効に使ってみようと、自身のアイデアをピッチすることになりました。
「ピッチをしたからと言って死ぬわけじゃない!誰も覚えてないから大丈夫!」と慰めにもならないような励ましを受けながら、当日の午前中だけで、パワーポイントの作成、英語での原稿作成、話す練習を全て行い、本番に臨まれました。
西田さんは、トラックとドローン両方を使った運送方法をW Expressというタイトルでピッチされました。
西田さんの西のWestの意味が込められています。
既にGoogleやAmazonがこの手の方法に着手し始めていますが、W Expressでは最後の細かい住所別の配達にのみドローンを使用します。
ドローンは目的地近辺まで、ヒッチハイクのように、荷物を持ったまま中継地点ごとに別のトラックへ渡りながら、移動し続けます。
緊張しながらも、一生懸命伝えようとしている西田さんの姿は聴衆の心に響くものがあったはずです。
私は土壇場でもこうやって勇気を持って挑戦すれば自分を変えるきっかけになるのだ!と気付かされました。
編集後記
シリコンバレーはスタートアップの聖地と言われていて、世界中からヒト、モノ、カネが集まってきているイメージがありました。
今回実際に私もそこへ行く機会に恵まれましたが、個人的にはシリコンバレー、カリフォルニア州の良い面だけではなく、課題も多く見つけました。
日本でも個人レベルだけでなく、自治体レベルでも、日本でのスタートアップを盛り上げようと尽力されている所があります。
私が楽観的過ぎるかもしれませんが、今回紹介させていただいた4名のように、素晴らしいアイデアや技術、経験をお持ちの方が日本にも沢山いらっしゃるので、日本にも日本なりのスタートアップやピッチがこれからどんどん増えていくのではないかと思っています。
最後になりますが、この度記事にすることを快諾してくださった4名さまへ心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。