こんにちは!皆さんは美術大学の生活にどんなイメージを持っていますか?
私が美大に入って1年が経つのですが、一般大学に通う友達やガクセイ基地メンバーに美大生の学生生活について聞かれることがよくあります。そこで今回は、現在多摩美術大学2年生の私が思う、美大のメリット、デメリットを紹介します。
美大に興味がある人や美大受験を考えている人は是非読んでみてください!
私と同じ美大生の方は、美大あるあるに共感できるかも!?
目次
メリット
同級生から吸収できることが多い
同級生の中には、既にプロのクリエイターとして活動している人や仕事をしたことがある人もいます。
そういった人に、今まで知らなかった技術や表現方法を教えてもらうことができるので、自分のスキルアップに繋がります。
また、同じ学年とは思えないほどレベルの高い作品を作る人が多く、ライバル意識が芽生え、モチベーションが上がります。
一般大学ではあまり見かけない授業が多い
美大は、共通教育科目も美術に特化した講義が多いように感じました。
私の大学の場合ですが、
大きなホールで映画を観る映画論、PVやアニメの音楽を学ぶサウンドデザイン論、人体を美術の観点から学ぶ芸用解剖学といった美術関連の講義があります。
ちょっと聞いただけでも楽しそうじゃありませんか?
私が受講して面白かったのは、漫画の歴史を学び、期末課題で漫画を描く漫画文化論という授業でした。
教授や講師が現役のプロ
美大の先生は現役で活動されているクリエイターの方が数多くいらっしゃいます。
私はMVを見ることが好きでMV制作に興味があるのですが、自分の好きなミュージシャンのMVに携わったことのある教授がいると知った時はこの大学に入って良かった!と実感しました。
直接会って話が聞けるので、インターネットにはない情報やその教授が活躍している業界について詳しく知ることができます!嬉しい!!
ファッションに寛容
これはファッション好きの私にとっては、特に美大で良かったと感じたことです。どんな服装や髪色をしていても、美大生は動じません。
髪の毛から靴の先まで全身赤色コーデで登校しても、ド派手なコスプレ衣装を着て歩いていても、周りは肯定的な目で見てくれる人が多いです。
私も和服を着て大学に行ったことがありますが、友達に「今日の服、めっちゃ可愛いね!」と褒められました(笑)。
スキルが生かせる
美大には、美大生にしかできない特殊なアルバイトをしている人がたくさんいます。
私は映像や写真について学ぶ学科に所属しているのですが、同じ学科の友達は、授業で教わったソフトウェアを使用して動画編集のバイトをしています。
また、工芸学科の先輩はガラスの工房で制作の手伝いをしています。
自分の持っている専門分野の技術を実際にバイトで活かせるのは美大ならではだと思います。
デメリット
同級生と比べて落ち込む
先ほどメリットとして周りの人のレベルが高く、自分のスキルアップや吸収できることを挙げました。
しかし、時には他人の作品と自分を比べて落ち込むことがあります。
「なんで自分はできないんだろう」「なんでもっと上手く作れないんだろう」と劣等感を抱く学生も見かけます。私も入学当初は、同級生の技術力の高さを目の当たりにして落ち込んだことがありました。
そういった悔しさは、今後の自分の作品に昇華させていけたらいいですね!
制作費用がかかる
作品を作るためにはたくさんの材料や絵具が必要になります。学科や授業の内容にもよりますが、美大生のお金の多くは画材代へと消えて行くことになります。
美大では4年生になると「卒業制作」と言う大学4年間の集大成である作品を作ることになるのですが、その費用に100万円以上かけた先輩もいたんだとか…。驚きです。
放任主義
これは人によってはメリットにもなりますが、学校生活や課題について、学校側や教授が学生に干渉してくることはあまり多くありません。
自由度が高くて良いじゃん!と思ってしまいそうですが、言い換えるとこれはサボるのも気合を入れるのも自由ということになります。
自分から積極的に教授に質問をすれば詳しいアドバイスを聞くことも可能ですが、単位さえもらえればいいと考えて手を抜けば、何も得られずにただ課題をこなすだけになってしまいます。
自分の行動に責任を持たなければならないこと、自分からアクションを起こさなければ何も変わらないことを痛感しました。
他専攻との格差
あまり大きな声では言えませんが、悲しいことにこれは本当にあるのです。
例えば多摩美では、
「あの専攻は1人1つ机が用意されているのに、うちの専攻はない!」
だとか、
「オープンキャンパスにおける専攻ごとの展示スペース、専攻によって明らかに広さが違う」
ということがあります。
睡眠時間が取れない
授業課題の締め切りが近づくと、作品制作に追われて睡眠が疎かになります。
美大では作った作品に対して教授に意見をもらう「講評会」というものがあるのですが、その当日には毎回こんな言葉が飛び交います。
「今回何徹した?」
これはもはや講評会の名物会話になっています。
編集後記
私も講評会直前はよく睡眠時間を削っているので、美大って大変!と思う時があります。しかしメリットもデメリットも含めて、私は美大での生活が楽しいです。
美大に興味がある方、そして美大に入りたいと考えている方の参考になれば幸いです。
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