近年健康食がブームとなっています。
ヴィーガンやグルテンフリーなどといった言葉も広く知れ渡るようになり、専用商品を販売している専門店も見受けられるようになりました。
「医食同源」という言葉があるように、食べ物が私たちの身体をつくるため、健康的な食事をとることは重要です。
しかし「健康」に固執し過ぎて、逆に身体に悪影響を及ぼしていませんか?
今回は健康オタクである私が陥りかけた新たな摂食障害オルトレキシアについて、そしてその症状から抜け出した方法を紹介します。
目次
オルトレキシアとは
オルトレキシアは新たな摂食障害の一種として見なされています。
例えば摂食障害での一つでもある拒食症の場合「痩せなければいけない」という過度な思い込みから引き起こされ、食事を全くとらない、食べてもすぐに吐いてしまうという事例が症状として挙げられます。
しかし、オルトレキシアの場合は自分が健康だと考えるものは普通に食べることができ、むしろ健康なものを食べているため、自分は病気であると言うことに気づくことが難しいと言われています。
また、健康な食事をとることは基本的に良いことであるため、どこから過度であると見なすのか判断することも難しいです。
その上、最近言われるようになった病気であるため、その病気の存在もあまり知られてはいません。
私の症状
人により症状に違いがあると思いますが、私が悩まされた症状についてお話ししていきます。
私が健康食について考えるようになったのは、自分の肌のためでした。
何となく、健康に良い食事をとっていたら、もっと肌が綺麗になるかなと思い、食事に気を付けるようになりました。
油・砂糖・添加物=身体に悪い
と思い込んでいたため、これらを含まないものを食べるようになりました。
しかし、これらのものってほとんどの食品に入っているんですよね😅
避けよう避けようとするたびにその思い込みはどんどん強くなってきて、自分に課す食事の制限が厳しくなっていました。
まず、食べ物を購入する時は第一にパッケージの裏面の原材料名を見ます。
原材料名を確認することは悪いことではありませんが、私の場合過度に反応してしまっていました。
原材料名の一番目、二番目に砂糖などの甘味料が記載されているものは即アウトです。
脂質が高い食品も絶対ダメです。
母親の作ってくれる料理も、油や砂糖が使われている場面を見ると食べられず、お菓子は一番の天敵でした。
油と砂糖、そして添加物が大量に含まれていて、栄養価の少ないお菓子なんて食べる価値なんてない、食べたらすぐに悪い影響が身体に現れると思っていました。
しまいには誘惑に負けてチョコフレークひとかけら食べただけで猛省して、ビタミンCを大量摂取していました。
その一方で肌の調子が悪くなると「こんなに努力しているのになんで…?」「自分の努力が足りなかったせいだ」と自分を責めてていました。
本当に苦しかったです。
症状から抜け出した方法
このような症状に悩まされていた私ですが、今では普通にお菓子も食べるようになりました。
症状から抜け出せたのは「人生一度しかない」と考えるようになったからです。
人生一回しかないのに美味しいもの食べないで死ぬなんてもったいなくない?と思うようになり、そうしたら(過度な量はやはり良くないとは思いますが)油も砂糖も完全に摂取しないことはできないかと制限なく食べることができるようになりました。
周りは「美味しい美味しい」と楽しんだ食事をしているのに、自分だけストレス感じつつ食事の選択をしているなんて、なんだか馬鹿らしいですよね。
それに、楽しみながら食事をすることが一番の健康であることに気付きました。
過度の量はいけないと思いますが、砂糖や油を摂取したからといって、すぐに身体に悪影響を及ぼすわけではありません。
むしろ、ストレスを感じながら食事制限を行っている方が身体に大きな負担になっているでしょう。
家族や友人と美味しい食事を楽しむことで、幸福感に包まれ、心身共に健康に向かうことができると考えています。
具体的な方法ではなく、私はオルトレキシアが考え方の問題だとは思っており、考え方を少しずつ変えることで解き放たれることができました。
オルトレキシアは未だに事例が少なく、存在自体があまり知られていない病気です。
そのため、病気だと気づかずにその症状に悩んでいる人も少なくないと思います。
この記事を読んで、オルトレキシアという病気があることやそのような症状に悩まされている人がいることを知るきっかけになったり、同じような悩みを抱えている人が少しでも楽になれたりしたら幸いです。
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