「多摩美術大学には、絶対に近寄ってはならない禁断の場所がある」
現在多摩美に在学している私は、大学入学当初から多くの先輩にそう教えられてきました。禁断の場所とは、多摩美の「クラブ棟」のこと。サークルの部室が集まった建物を指します。
そんな我が大学のクラブ棟は、その閉鎖的な空間とあまりの治安の悪さに人の寄り付かない“曰く付きの存在“となっているのです。
多摩美のクラブ棟、わたしの部屋より汚くて好感度高い pic.twitter.com/8j1Nhc6uOq
— kodama (@715kdm) April 6, 2019
今日の多摩美クラブ棟
👉ジョーカーの恰好してる人が酒(違うかも)をラッパ飲み
👉成人男性が裸にされて横になっている
👉ギターやドラムをバンバンかき鳴らしまくり
👉部室でバカデカ音量でダブステップを流し、耳がなくなる
👉騒音で苦情が入り、ポリ公がお気持ち表明しにくる— 青ウニ (@_Laisei) April 25, 2022
2年ぶりに多摩美のクラブ棟にいるけど、相変わらずのチル🙏 pic.twitter.com/YeISrkjT2F
— yossi2thefuture/NEWSKOOL (@yossi2thefuture) November 5, 2016
コロナ規制が緩和され、多摩美では今年度からサークル活動が再開されました。
サークルが始まったということは、クラブ棟に集まる人の数も増えるはず。何もハプニングが起こらないはずがない。そう考えた私は、未だ足を踏み入れたことのなかった多摩美のクラブ棟に初潜入してきました。
今回はオーキャン企画と題し、多摩美で最もクレイジーな場所、クラブ棟を紹介することで、ホームページやパンフレットでは知ることのできない多摩美のリアルな実態を赤裸々に書いていこうと思います。
目次
◯いざ、多摩美のクラブ棟へ
見学したのが土曜日であったからか、あまり人気がなく閑散としていました。妙に静かな雰囲気が、より一層不気味さを倍増させています。しかしSNSや事前入手した情報よも片付いており、環境が整備されていました。かつては壁に多くの落書きが書かれていたそうですが、現在は綺麗に消されているようです。もっと荒れた環境を想像していたので、少々残念です。

◯声高らかに響くクレヨンしんちゃんの歌
クラブ棟を歩き回っていると、ある部室から強烈なビート音と歌声が聞こえてきました。バンド部が練習しているのでしょうか。歌っている曲はクレヨンしんちゃんの主題歌ですが、その歌声はかなりの美声です。多摩美にはイラストレーターや漫画家、デザイナーといった美術分野で活躍する卒業生が数多くいますが、それだけではありません。音楽家や歌手として活動する人もたくさんいるのです。在学中、卒業後に関わらず、様々なジャンルでアーティストとして活躍している人が多いところは、多摩美の魅力の1つです。
◯一歩足を踏み入れた先は昭和の世界
いくつかの部室の内部を見学させてもらいました。旧式の扇風機に時代を感じる漫画のラインナップ。ここは本当に令和の日本なのでしょうか。そこにはまるで昭和の世界にタイムスリップしたかのような光景が広がっていました。
◯伝説の「テクノうどん」
多摩美名物の1つ、テクノ研究会の部室に来ました。テクノ部の伝説は、2019年1月1日に放送された「笑神様は突然に…」というテレビ番組で取り上げられたことから始まっています。お笑い芸人、千鳥の2人と女優の川栄李奈さんが多摩美術大学のサークルに潜入した際、テクノ研究会で繰り広げられていたのが「テクノうどん」でした。その内容は、DJが流すテクノに合わせて踊りながらうどん粉を踏むというもの。涼しい顔でひたすら音楽に合わせてうどんを踏み続ける学生の姿が大きな話題を呼び、テクノ部は一躍有名になりました。テクノ研究会に所属している友人に話を聞いたところ、テクノうどんの文化は今でも健在のようです。これからも多摩美の迷(?)物として末長く継承されることを願うばかりです。
◯終わりに
夏のこの時期の多摩美クラブ棟は、噂に聞いていたほど荒れた環境ではありませんでしたが、新入生歓迎会や学校祭といった行事の際には、また違った顔が見られることでしょう。しかし1つ1つの部室内や建物からは、普段の日常生活から切り離されたような異様な雰囲気が年中漂い続けています。時代や季節によって雰囲気や環境が目まぐるしく変わるクラブ棟は、多摩美の歴史を表す象徴と言っても過言ではありません。多摩美のオープンキャンパスに参加予定の高校生は是非クラブ棟をのぞいてみてください。きっとそこには、パンフレットやホームページでは分からない、あなたの知らなかった多摩美の世界が広がっていることでしょう♪
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