メディア/デザイン

悪い時には成長のチャンスはたくさんある。/UDS株式会社小田島康朗さん

「今だからこそ先輩方にお話を聞こう!社会人インタビュー 〜コロナ編〜」

 

新型コロナウイルスの影響により、就職氷河期が予測される中でリーマンショックによる就職氷河期を乗り越えたOB・OGさんにインタビューをしようという企画です。

コロナウイルスの影響により、就職活動が上手くいかなかったり、留学がキャンセルされ、先が見えなくて不安に感じている学生が多いと思います。

 

そんな中、私たちガクセイ基地メンバーは、リーマンショックの危機を乗り越えた方々から学べることがたくさんあるのではないかと考えました。

そこで、今回は「仕事を楽しむ」ことを大切にしているUDS株式会社の小田島 康朗さんにインタビューさせていただきました。

 

−−小田島さんがUDS株式会社で働かれるまでに至った経緯を教えてください。

大学では建築や都市デザインを専攻していました。2011年に東北大学大学院を卒業し、アルバイトとしてUDS株式会社で働いた後、正社員になりました。UDSはもともと都市デザインシステムという会社で、民事再生後にUDSとなったのですが、そのUDS新卒第一号として入社しました。当時は会社の状況もあり、新卒は基本採用していないと言われたのですが、会社に必要な人材になることが入社への近道と思い、アルバイトでも正社員に引けを取らない仕事をしようと努力しました。

 

 

−−どの様にして進む業界を決められましたか。

小さい頃からものづくりが大好きで、いつも家には工作物が転がっているような子供でした。将来ものづくりに携わる仕事をするだろうなと何となく思っていました。中学校の頃に建築家という職業があるということを親に教わり、何かよくわからないまま建築家という職業に憧れを抱いていました。数学や理科は好きだったのですが、ロジックだけでは説明しきれない魅力に惹かれていたと思います。それから、高校・大学でも考えが変わることはなく、今に至ります。

 

仕事を楽しむ。

−−大学の頃はインプットすることが多かったと思うのですが、いざ建築関係のお仕事を経験されてからは、建築業界に対するイメージの変化などはありましたか。

正直、学生時代は建築の「デザイン」に夢中で「仕事」のことは何もわかりませんでした。もう少しいうと「デザインができる」と「仕事ができる」は違うことを知りませんでした。「デザインができる」は文字通り、その人のセンスやアウトプットに対しての評価かと思いますが、「仕事ができる」は顧客の期待値を超えながら、限られた時間とお金の中で最大限のパフォーマンスを行い、利益を生み出すことに関する評価です。

建築はたくさんのお金がないとできません。そのため、お客様から預かったお金でどういった建築やデザインを考えることが、お客様に一番価値をもたらすのかという視点で物事を考えるようになりました。私はデザインが大好きなので、合理的な考え方を大事にしながら、そこにちょっとだけ自分のセンスややりたいことを忍ばせます。お客様はお金やスケジュールに対して厳しいですが、やっぱり新しいデザインや表現ができていく過程は楽しいんですね。そう考えると、この仕事は時間とスケジュールを守りながら、お客様と一緒につくっていく過程を楽しむ、最終的にはお客様に価値をもたらす、デザインというツールを使った一連のサービス業だと思っています。

 

 

−−学生時代の経験で現在役に立っていることはありますか

学生の頃は、4年間アメリカンフットボールをしていました。私はA型で神経質な方だったのですが、アメリカンフットボールには本当に個性豊かな人たちが多かったので、その中でもまれるうちに性格が大らかになった気がします。世の中に出ると、上手くいかないことはたくさんありますが、失敗しても落ち込んでいる暇はない、次の打開策を考える前向きな姿勢が身につきました。スポーツって失敗を気にすると、集中力が散漫になり次のプレーに影響が出てしまうじゃないですか?だから前向きに次の展開を予測しながら、解決策を考える癖がついたと思います。これら学生時代に身についたことは今でも役に立っています。

 

 

−−最も困難だった経験はありますか。

やっぱり大学院卒業後の就職する時期ですかね。アルバイトの時が一番しんどかったです。何よりも今まで感じたことの無い劣等感が辛かったです。アルバイトをしていた時期もいろいろな就職サイトを登録したり、違うところに面接を受けに行ったりしていました。なので、その時期が一番自分に自信がなかったですし、どうしていいかわからなくなった時期でしたね。周りの人たちはちゃんとした職に正社員として就いて活躍していたので、自分は選択を間違えたのかと感じました。その時は、就職のし方ひとつで人生が変わってしまうのかと就職活動の大事さを身に染みて思いました。

 

−−そんな中でどの様にご自身をアピールされたのですか。

アルバイトとしてUDS株式会社で働いていくうちに、会社の考え方が自分の価値観に合うなと感じることが多くあり、ここで働きたいと思う様になりました。

そこで、アルバイトの自分を社員のみなさんに認めてもらうための行動を心がけていました。具体的には全て笑顔で対応することです。誰かが何かを発言して、それを笑顔で対応してくれることは気持ちがいいですよね。そうして多くの人に好かれていくことにより、任せられる仕事も増え、できることが多くなりました。「この人がいないと仕事にならないな」と思わせることは大事だと思います。実際に自分に後輩ができて笑顔で対応してくれると、「またこの人に頼みたいな」と感じることが多く、改めて笑顔の大切さを実感しました。

 

 

−−私はよく、社会人の方とお話する機会があれば「学生時代は本当に楽しんだ方がいいよ」と言われることが多いです。これから就職活動を始める大学生に何かアドバイスがあれば教えてください。

「楽しい」の定義の仕方は人それぞれだと思います。正直、私は今の方が楽しいです。社会に出てからの方が面白いことは多いのではないかな?

一つ思うことは、遠くにボールを投げることを1番勉強できるのは学生時代かなと思います。社会人になると、目の前のことや仕事のことを身につけなくてはいけないとか、生きるためにいろいろなことを考えなくてはいけなくなり、遠い未来のことや新しいことを考える時間は減っていきます。学生時代にたくさん考え、経験したことが今になって生かされている気がするので、できるだけ遠くにボールを投げることをするべきだと思います。考えていることが小さい枠にとどまっている人よりも、遠くにボールを投げられる、想像力を膨らませられることが経験豊かな転職者ではない新卒者に求められる能力だと思います。

 

悪い時には成長のチャンスはたくさんある。

−−新型コロナウイルスの影響で将来が見えなくて不安に感じている学生が多い中で、もし現在の日本、または世界の学生に声が届くなら何を一番伝えたいですか。

悪い時の方がいい時には見えないチャンスが見えることもあると言うことを伝えたいですね。生きていると困難なことはたくさんあると思います。でも、それを乗り越えるという経験が圧倒的に後々役に立ってくるはずです。僕もリーマンショックの頃、とても大変でしたが、その時に考えたことが今の自分の仕事のスタイルとつながっているなと感じています。40・50歳になってから、大変な経験をたくさん積むよりも、若い頃に辛い経験を積む方がよほど体力的にも余裕があるので、長い人生で辛いこと体験するのは若い時の方がいい!と思います。

 

本日は貴重なお話ありがとうございました。

 

 

編集後記

原宿にある一般の方にも開放している社員食堂を訪れたことをきっかけにUDS株式会社さんの企業内容に興味を抱き始めました。「仕事を楽しむ」また「好きを追求する」ことを大切にされるコンセプトはガクセイ基地の「好きを見つける」という考え方に通じるところがあります。実際に、お話を伺ってからも小田島さんが社会人になられてから経験されたことを聞いていると、私までワクワクしてきました。今回のインタビューを通じて、今は、いつ学校が対面授業に戻るのか、アルバイトを再開することができるのか、それすら分からないままですが、現在の状況を最大限に生かして、今自分は何をすべきで何ができるかを考えていかなければならない。またこれから先、人口爆発や食糧難などと様々な問題に直面することが予測されることからも、状況を受け入れ、考え、行動する力が問われてくるのだろうなと感じました。

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