㊙︎展。
…いったいどんな展覧会なのでしょうか?
みなさんはどう思いますか?
この響きが気になってしょうがなくなった私は、某日、㊙︎展が開催されている21_21 DESIGN SIGHTへ行ってきました。そこで見たものとは…。
目次
㊙︎展とは
この企画展のサブタイトルを見れば、どういうものかあらかた分かってしまうかもしれませんが、もうみなさんに伝えたいと思います。それは、“めったに見られないデザイナーたちの原画” です。お?デザイナーさんの…原画!?
この展覧会では、現在日本デザインコミッティー(「グッドデザインの啓蒙」を目的に、有志のデザイナーたちが集う非営利団体)に所属しているメンバーの方々が、デザインの過程において生み出してきたスケッチや図面、模型の数々を見ることができます。それらの完成品は、みなさんが目にしたことのあるものや、よく知っているものだったりします。ここで具体例を伝えてしまっては、ネタバレになってしまうので言いませんが、きっと「へぇー、この人がこのデザインを作った人なんだ!」となるはず。また、そのデザインが完成に至るまでの過程を見ることができるのです!普段見ることのできないデザインの『秘められた部分』を間近で見られる絶好の機会。デザイナーを目指している人にとっては非常に勉強になるのではないでしょうか?
デザイナーに興味がないあなたへ
デザイナーというと、どのようなイメージがあるでしょうか?私は、イラストレーターやグラフィックデザイナー、ファッションデザイナーなど、どこか文系のイメージを持っていました。しかし、それだけではないのです。
展覧会では、誰の作品か分かるように説明書きがありますよね。㊙︎展ではデザイナーという職業に焦点を当てていますが、デザイナーといっても様々であるため、説明書きにはそのデザイナーさんがどのような道を通ってきたのかが分かるようになっています。私は、デザイナーになるためには美術大学やデザイン学科などに進むものだと思っていました。そのため機械系に進んだ私は、単なる好奇心で㊙︎展へ訪れた訳です。しかし、それはただ単に私の思い違いだったと気づきました。
デザインエンジニアとは
私が㊙︎展で気になった職業があります。それが、“デザインエンジニア”です。デザインエンジニアとはどういうものなのか。㊙︎展の展覧会ディレクターを務める、Takramのデザインエンジニア田川欣哉さんによると、次のように定義されています。
デザインエンジニアとは、エンジニアとしてもデザイナーとしてもきちんとアウトプットができる人のことです。例えばソフトウェアのデザインエンジニアだったら、ソースコードも当然書けるし、UIデザインも普通にやる。Photoshopも使うし、開発環境でプログラムも書く。そのアウトプットの力が両方揃っているのがデザインエンジニアです。
<参考文献>CAREER HACK『takram 田川欣哉に学ぶ、《デザインエンジニア》の仕事と思想。[前編]』(URL:https://careerhack.en-japan.com/report/detail/17)
つまり、理系に進んだとしてもデザイナーになりたければ、デザインエンジニアという道もあるのです。
あとがき
将来どのような職業に就きたいか、何をしたいのかがはっきりと分かっていたら、学校の授業に意義を感じ、モチベーションも上がり有意義な学生生活を送れるでしょう。しかし、そんな簡単に見つけられないよという人や、逆に選択肢がありすぎて困っている人もいるかもしれません。そんな方にぜひ、㊙︎展に行ってほしいなと思います。なぜなら㊙︎展という場所に、様々な分野のデザインの原画が一堂に会しているからこそ、何かしらみなさんの興味に引っかかるものがあり、また自分がやりたいことを見つけるためのヒントに、入り口になると思うからです。だからこそ、デザイナーになりたい人はもちろん、デザイナーに興味がない人にも訪れてほしいのです。
㊙︎展は、2020年5月10日(日)まで開催されています。
春休みなどお時間のある日に、いかがですか?
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