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グッドデザイン賞はこうして決まる!審査会に潜入!

毎年秋に都内で開催されるグッドデザイン賞の展示会。たくさんのモノやサービスが並びますが、いったいどのようにして選ばれているのでしょうか?
今回、ガクセイ基地は、グッドデザイン賞を主催されている、公益財団法人日本デザイン振興会様のご協力があり、特別に、8月初旬に3日間かけて行われる審査会に潜入することに成功しました!
なお、この審査会を経て決定されたグッドデザイン賞の結果は、10月3日に発表される予定です。

審査会場に入っての印象

とにかく広い!巨大なスペースに応募総数約4600点から書類審査を通過した作品がカテゴリーごとに並べられています。

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広い会場の移動手段はなんと自転車!

審査会はどのようにして行われる?

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審査会は3日間かけて行われます。
作品はそれぞれのテーマを持つユニットに振り分けられています。ユニットごとにそのテーマに精通した複数の審査委員がおり、応募作品を一つ一つじっくりと見て、受賞作を選ぶとともに、その中で特に優れたベスト100の候補を選定します。
1日目と2日目は、ユニット単位での審査が行われます。
作品の説明を読んだり、出展者による口頭での説明を聞いたりして、審査委員たちが話し合い、それぞれのユニットの中で特に優れているものを決定します。
3日目は、全ユニット単位での審査が行われます。
審査委員の方々が担当ユニットから選出したベスト100の候補を他のユニット審査委員に説明をします。
ユニット以外の審査委員も参加をすることで、新しい視点を取り入れることが目的です。
3日目にベスト100の候補を最終決定しますが、優秀作品が多く簡単には100に絞り切れず、最終決定までに数週間かけて議論が行われるようです。

今回、私が参加してきたのは、3日目の全ユニット単位での審査です。
私が驚いたのは、その作品の幅広さです。その中でも特に印象に残っているごく一部をご紹介したいと思います!

とにかくでかい!一体どうやって運んできたの?

会場に入って一番に目に入ったのが、黄色の巨大なショベルカーでした。
思わず「でかっ!」と叫んでしまったほどです。一体、どうやって会場内に運び入れたのか、と疑問に思います。
乗り物を集めたユニットには、ショベルカーだけでなく、燃料電池バスや車など他にもたくさんありました。実際に車内に入ることもできて、子供に戻ったようにわくわくしました!

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でも、乗り物が一番大きかったわけではありません。一体何が大きかったのかと言うと、それは「町」なんです。
例えば、東京都調布市の駅前の広場がありました。駅前の改修に伴い、地域の人々が憩えるような広場を作ったことで、駅前には緑があふれ、多くの住民がそこで時間を過ごすようになりました。
そのような会場に持ち込めないほど大きな作品は、パネルや模型を使って展示されていました。

大きなものばかりではありません。
私が見つけたのは、ありそうでなかった電源タップ。

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みなさんは、コンセントが大きすぎて、まだ差込口が余っているのに差し込めない!そんな歯がゆい経験をしたことはありませんか?このコンセントはそれぞれの差込口が回転することでそんな悩みをスッキリ解決することができるんです。
ちょっとした日常のアイデアがグッドデザインにつながっているんだと実感しました。

これは何に使うもの?身近なものから専門的なものまで

みなさん、見てください!これは私の一押しです!

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本体から猫のしっぽが出ているクッションです!
ただのクッションに見えますが、なでなでしたり、ギュッとしたりすると、その触り方に連動してしっぽもフリフリと動きます。なんとかわいいのでしょうか。こころなしかじんわりと温かく、まさに究極の癒し。購入しようか迷ってしまいました…。

有名企業から地方の企業まで

会場内を歩いていると、Cannon、Panasonicやトヨタ、JALなど有名企業が出展する作品がたくさんありました。関係者の方曰く、やはり大企業の製品は、その企業にしかできない高度な技術が使われており、さらにそれを大量に生産する力もあるとのこと。

しかし、大企業でもベスト100の候補に選ばれないものがたくさんありました。
むしろ、地方の小さな企業だって負けてはいません!審査委員の方がしきりに推していたのは、釣りで用いるルアーです。
このルアーを開発したのは、元釣り師。たった5人の小さな会社から生まれました。
それでも元釣り師の経験と独学が花開き、昨年度末に発売されてからとにかくバカ売れ!発売日に売り切れになってしまうお店も続出しました。
地方の企業も大企業に負けない技術力やアイデアを持っているんですね。声を大にして大学生に言いたい。「あなたはネームバリューだけで就職先を選んでいませんか? グッドデザイン賞受賞作品から就職先を見付ける」という新しい就活スタイルも「アリ」かも知れません。

これもデザインなの!?デザインの概念が変わる!

目に見えるものだけがデザインではありません!
見つけたのは、子供が誕生した家庭に贈られる、子育てに役立つグッズがたくさん詰まったギフトボックスです。
審査委員の方が評価したのは、このギフトボックスだけではなく、このシステムの構造でした。
このギフトボックスは子育てをする家族はもちろん、人口流出を防ぎたい自治体、今後も子育てに自社製品を活用してもらいたい協賛企業、この3者全員にとってメリットになるのです。
目に見えているおしゃれなものがすべてデザインなのではなく、社会の中でうまく機能している、それこそがグッドデザインであるのだと気付いた瞬間でした。

まとめ

グッドデザインを決定する、審査会場にはとにかくたくさんの応募作品がありました。それはただ単に、目に見えるグッドデザインだけではありません。
目に見えないサービスや、興味がないと知る由もない専門的な道具など、この社会を支えるものすべてがグッドデザインの可能性を秘めているのです。
今回、公益財団法人日本デザイン振興会様のご協力があり、審査会に参加させていただいて、実際にツアーに参加して説明を聞くと、何に使うか分からなかったモノの利用価値に気付いたり、生活のなかにある当たり前のモノの中に新しい価値を見出すことができて、とにかく楽しかったです!
この審査会は一般には非公開でしたが、受賞展は10月末から東京ミッドタウンで開催されるので、詳細が分かりしだいガクセイ基地でもお知らせいたします!

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