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【オランダ政府観光局】古い街並みとスマートテクノロジーの魅力

オランダの観光情報を日本マーケットで発信している、オランダ政府観光局の中川さんに取材を行いました!

オランダ政府観光局・日本地区局長 中川さん

 

―オランダ政府観光局ではどのようなプロモーションを行っているのですか?

オランダに関してはオランダの経済省から助成金をもらって、オランダの観光業界からのパートナーシップファンドも合わせて使用しています。なので、どちらかというと中立的というよりはパートナーの意向に沿ったプロモーションを行っている場合が多いです。

 

―貴政府観光局と現地地域はどういった関わりを持っているのですか?

オランダ政府観光局は日本の旅行会社に対しての啓もう活動・日本のメディアに対しての働きかけを主な業務として行っていますが、旅行会社さん向けの研修旅行・メディア向けのプレスツアーの現地手配も直接行っています。私たちの本局がハーグにあるので、本局を経由して手配することもあります。

 

―オランダはチューリップが有名だと思うのですが、その時期以外のプロモーションについてお聞きしたいです。

私たちはチューリップの季節は全くプロモーションを行いません。なので、混雑するアムステルダムではなくオランダの地方都市や田舎をPRするようにしています。

 

―HPを拝見して、都市ごとにページを作っていらしたのですが、どのように地域の見どころを見つけているのですか?

アムステルダムはオランダの首都で、オーバーツーリズムという問題があり、観光客が集中しすぎています。ですので、オランダに行ったらアムステルダムだけではなく、ほかの特徴のある都市にも訪れていただきたいです。私たち観光局ではそういった地域を重点的に紹介しています。

例えばロッテルダムであれば、もともとヨーロッパの中でも一番大きな港がある街です。第2次世界大戦で大きな被害を受けたため、街並みが比較的新しく、実験的な建築物も多くあります。例えばキュービックハウスは中がユースホステルになっていたり、住居であったりします。また最近は新しい見どころも多く、「マルクトハル」というオープンマーケットがあります。

↑マルクトハル

ハーグはオランダの行政都市で大使館や国会、オランダ国王が住む宮殿があります。落ち着いているエレガントな街です。日本の方がよく行くのはフェルメールの『真珠の耳飾りの少女』が展示されているマウリッツハウス美術館です。非常にこぢんまりとした美術館ですが、この絵を見るためだけにオランダにいらっしゃる方がいるほど人気な作品です。

 

―以前日本でも『真珠の耳飾りの少女』の展示がありましたよね。

はい。あの時も長蛇の列になりました。しかし、同じ絵でも日本での展示とオランダの美術館での展示では雰囲気が違うと思います。だまし絵作家の作品が展示されているエッシャー美術館もハーグにあります。そのほかにもフェルメールやゴッホ、レンブラントにゆかりがある国なので、美術館巡りをされる方が多くいらっしゃいます。

ユトレヒトはミッフィーが生まれた町で、ミッフィーミュージアムがあったり、ミッフィーの信号があったりします。世界で一つしかない信号なので、これを見るためだけにオランダにいらっしゃる日本人の方も多いです。ちょっとしたミッフィーのモチーフがあり、街歩きが楽しいのがユトレヒトです。

↑ユトレヒトの街中にある看板

オランダは全土で17世紀の街並みがきれいに残っているのが魅力です。センスの良い雑貨屋さんや居心地の良いカフェなど、自分だけのお気に入りの場所を見つけるのもおすすめですね。

マーストリヒトはドイツとベルギーの国境近くに位置します。ここはローマ時代から続く古都であり、アムステルダムから電車で2時間ほどなので小旅行に適しています。教会を改装したホテルなどヨーロッパの街並みを体感できます。オランダはプロテスタントとカトリックが主流でライン川の下側はカトリックが多く、上側はプロテスタントが多いという特徴があります。しかし最近は教会の信者が減少しているため、本屋やクラブに改装する教会が多くあります。例えばマーストリヒトには世界一番美しい本屋さんと称される、教会を改装した本屋さんがあります。オランダは昔ながらの建築を転用するという手法が昔から行われています。

↑マーストリヒト

―日本からそれぞれの地区に観光に行かれる方はどのような交通手段を使っているのでしょうか。

個人で旅行される方は鉄道を使うケースが多いです。たとえば、アムステルダムからマーストリヒトに行く場合、一番早いのは鉄道だと思います。オランダは車社会なので渋滞が非常に多く、人口が密集しているあたりは特に混雑します。

オランダではキャッシュレス化が進んでいます。大抵のショップやレストランではクレジットカードが使えますが、デビットカードしか使えない店舗もたまにあります。電車に関しては日本のOV-chipkaartというSuicaのような交通カード(鉄道とトラムなどの公共交通機関共通)があるほか、主要駅では現金もクレジットカードも使うことが出来ます。

 

―オランダの言語面について伺いたいです。

オランダでは英語がよく通じます。そういった意味では日本からの観光客は動きやすいのではないかと思います。オランダ人は身長が高いことで有名で、女性でも170㎝が平均なので話す際に威圧感を感じるかもしれません。しかし皆さんとても親切で、観光の際に困っていたら大体誰かが助けてくれます。

 

―オランダでおすすめの観光方法はありますか。

若い方におすすめしたいのは、サイクリングです。オランダは地形が平たんで、自転車の専用道路が充実している程サイクリングが盛んな国です。身分証明書やデポジットが必要ですが、レンタサイクルも駅やホテルなどで簡単にできます。最近では、オランダのスマート自転車(以下写真)が日本に上陸して話題になっています。

―デザインがとても面白いですね!

これはとてもユニークでスマホがカギになっている自転車なんです。盗難にあったら、『バイクハンター』と呼ばれる人たちが自転車を見つけてくれるサービスも付いています。最近のオランダでは、近未来的な技術を用いた商品が流行しています。日本に比べると社会全体がスマート化している、というのが国全体の特徴です。

 

―観光局での仕事について、オランダ政府観光局で行っているキャンペーンについて教えてください。

私たちは去年ゴッホとオランダをからめたキャンペーンを行いました。インスタグラム等でPRをし、キャンペーンの当選者にオランダ旅行をプレゼントしたり、観光客が行かないようなディープな情報を取り上げたり、田舎の情報を発信しました。この時はゴッホのキャンペーンだったので、ゴッホと関連のある都市を選んで魅力を発信していました。応募期間が2週間程度と短かったのですが、キャンペーンの反響は大きかったです。

 

―観光局で仕事されていて、どのようなやりがいがありますか。

私はこの仕事に就くまでオランダに興味がなかったのですが、今では28年間こちらで働いています。というのも、オランダは九州と同じくらいの大きさでとても小さな国なのですが、とても仕事がしやすい環境があるから長く働けているのだと思います。働きやすい職場という面でオランダは誇れると思います。

やりがいとしては、実際にオランダに行った人から「すごく良かった」とコメントいただく時が一番うれしいです。あとはオランダ側で日本マーケットに投資してくれているパートナーから、「日本マーケットやっていてよかった」と言ってもらえると原動力になります。

 

―オランダの魅力は観光にとどまらず、職場としても良いのですね!様々な地域の魅力を伺って、今すぐにでも旅行に行きたくなってしまいました。お話しいただきありがとうございました。

画像提供:オランダ政府観光局

 

オランダ政府観光局のHPはこちらから!

:日本支局オリジナルver.  https://www.hollandflanders.jp/

  翻訳ver.  https://www.holland.com/jp/tourism.htm

 

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