How To 学生生活

社会を変える共創的リーダーに/アイセック・ジャパン

 世界最大規模の学生団体であるアイセック。大学生なら一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?

アイセック・ジャパンは社会課題を解決する共創的リーダーを輩出するために、主に若者に向けた海外インターンシップの企画と運営を行っています。
今回は、2017年度アイセック・ジャパン事務局長の熊本大樹さん、上智大学委員会委員長の松山晴香さん、同じく上智大学委員会で受け入れ事業を担当する青木達彦さんに大学生インターンの現状についてお話を伺いました。(左から青木さん・熊本さん・松山さん)

 

            

アイセックの活動について教えてください

熊本:
アイセック・ジャパン( http://www.aiesec.jp/ )は、海外インターンシップ(海外で働く機会)の運営を主幹事業とする世界最大の学生団体です。世界126の国と地域には、同じ理想を掲げた約7万人もの学生メンバーがおり、その日本支部としてアイセック・ジャパンが組織されています。

1962年に設立され、現在では国内25の大学委員会が活動しています。日本では特定非営利活動法人(NPO法人)の資格を取得し、国内の学生や法人様に対して海外インターンシッププログラムへの参加を提供しています。

そんな私達が掲げているミッションは、「共創的リーダーの輩出」です。
社会に広がる複雑な問題の数々を解決するためには、ひとりの力、あるいはひとつの組織の力ではなく、多くのセクター、多くの専門領域を巻き込んだ新たな「共創」が必要です。アイセックはこの変革を推進するリーダーを輩出することで社会に貢献しようと考えています。

 

上智大学委員会の活動内容を教えてください

 

毎週金曜日に行われる定例ミーティング(上智大学委員会のメンバー)

松山: 

送り出し事業、受け入れ事業共に、教育や観光などのテーマに沿ったプロジェクト単位で活動をしています。

送り出し事業では、夏休みや春休みの長期休暇に海外インターンシップに渡航するために、海外のアイセックのメンバーと協働してインターンシップ先を確保したり、海外インターンシップの企画や渡航のサポートなどを行っています。中には、休学をして参加するような長期のビジネスインターンシッププログラムもあります。

受け入れ事業では、海外の学生に日本でのインターンシップに参加してもらうために、海外学生とのマッチングを行うことや来日のサポートなどを複数の日本企業様にご協力いただきながら行っています。

 

アイセックの目指す社会の課題解決とはどのようなものでしょうか?

熊本:
私たちは、世の中の課題が解決されない理由を、人々が持つ知識やスキル、問題意識や考えが各方面で噛み合わずに分離してしまっていることが原因だと考えています。

多くの人や企業が社会課題を自分達が持っている知識や技術だけで解決しようとしており、それぞれの視野が内側に向いている傾向があると思います。このように問題意識を持つ人と技術を持つ人がばらばらであることが問題解決がなかなかされない原因ではないかと感じています。

そこで私達アイセックが、海外インターンシップ事業を通して、出会うはずのない企業や学生が繋がる機会を生み出し、その過程及び結果として、社会にムーブメントを起こすような事が出来たらと考えています。

松山:
あともう一つ重要なポイントがあります。AIESECは世界が抱える様々な分野・テーマの問題の解決を目指して2015年に国連にて採択された、SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)の達成に向けて国際連合と正式に提携して海外インターンシップの運営をしています。現在も、各支部における全てのプログラムをSDGsの項目に即した形で展開しています。

         
http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/ (国際連合広報センター)

 

AIESECが考える理想の海外インターンシップとリーダー像について教えてください
(海外インターンシップを推進している理由など)

松山:
今後、社会課題を解決していくためには、国や文化などの領域を超えた「共創的なイノベーション」が必要です。 私たちは、海外インターンシップを通して、「共創的イノベーション」を生み出す「共創的リーダー」を育てること、そして組織として「共創的イノベーション」を生み出す主体であることを目指しています。

そこでなぜ海外インターンシップを推進しているかというと、
インターンシップという「実践的な経験」と、異文化の地だからこそ得られる「挑戦できる環境」が若者のリーダーシップを高めると考えているからです。

海外でのインターンシップと聞くと、どうしても最初の敷居が高いと思うのですが、その部分についてはどう思いますか? (インドネシアでの海外インターンシップ参加経験のある松山さんが回答してくださいました。)

松山:
私は大学1年生の夏休みにアイセックの海外インターンシップを利用して、約一ヶ月半インドネシアに滞在しました。それまで全く留学などの海外経験をしたことが無かったので、両親から心配の声もありましたが、中高では部活と勉強に明け暮れる日々で、これといって大きな挑戦をしたことの無かった私にとって、このまま貴重な大学生活を無駄にしたくない、このままでは自分は変われない、という気持ちが強くありました。もちろん当時の自分にとっては敷居の高い大きな冒険でしたが、一度やりたいと思ったことから引き下がることはしたくないと考えていました。だから、海外インターンシップへの参加を決めました!

実際に海外インターンシップに参加してみると、決断の大きさの分だけ得るものがあるのだと感じました。帰国後も2年目にプロジェクトリーダーを務めたり、今こうして委員長に挑戦出来ているのも、この6週間を通して大きな自信を得たり、自分のことをよく知れたからだと思います。

最初の一歩をなかなか踏み出せない時もあると思いますが、踏み込んだ先に、その一歩が大きい分だけ挑戦することの価値やその一歩で得られることの大きさが分かるんじゃないかと思います。

 

アイセックに入って成長出来たと思う点について教えてください

松山:
アイセックで活動をしていると、周りに同じ理念に共感し、高い意識を持ち続ける仲間がたくさんいます。そんな仲間から刺戟を受けることが多く、切磋琢磨し合えることがまずアイセックに入って良かったなと思うところです。

具体的な成長ポイントをあげるとキリがないほど出てきそうなので割愛しますが(笑)
行動力や思考力、本質を捉える力、チームの一員またはリーダーとしての在り方、意思決定したことを遂行する力、本当にたくさんあります。その中でも最も価値があると思っているのは、成長した点かどうかはわかりませんが、活動を通して自分がどんな人間なのかを知り、様々な挑戦と出会いを経て、志を見つけられたことです。

私はこれまで活動している間ずっと、常に自分が動かなければ何も始まらない。行動に起こして初めて達成や更なる課題が見えてくるものだと自分に言い聞かせていました。そして、実践した行動は例え小さなことでも全てが成長に繋がっていると思います。そう考えると、アイセックの活動の中には正解がないからこそ、自分が主体的に成長出来る環境が整っているように思います。

 

今後の目標について教えてください。

松山:
上智大学委員会では、現在2つの目標を掲げて日々活動しております。
 1つ目は、より多くの学生に海外インターンシップという経験を届けること
 2つ目は、より多くの人の「無関心を関心に変える」こと
私たちは、インターンシップ事業を通して、「人々の無関心を関心に変える」ような人材を輩出したいと考えています。多くの人が少しでも目の前の課題に関心を持ち、自分の出来る範囲で協力することが当たり前となれば、少しずつ解決に進むのではないかと考えています。そのために達成すべき目標はたくさんありますが、この大きな目標は変わらず大切にしたいものです。

熊本:
アイセック・ジャパンでは、私たちの運営するインターンシッププログラムや活動が良いなという認識を、広めていきたいなと思っております。アイセック・ジャパンの歴史は55年間ありますが、世間の認識ではアイセックの良い評判が広く知れ渡っていると感じることはあまりなく、インターンシップの内容や活動の在り方を見直す必要があると感じています。

 

最後に大学生にメッセージお願いします。

熊本さん:
自分の身近にとても大きな人の存在を置いてみることが重要だと思います。ただただ敵わないということを感じることによって、自分が変わっていこうという意識が生まれてくると思うからです。一人一人の変わっていこうという意識が、今の課題の解決とより良い未来を生むのではないかと思います。

松山さん:
何事についても無関心にならないで欲しいと思っています。自分の得意なこと、出来ることを考えて、誰かに貢献する感覚を持ってほしいなと思います。日本の若者の多くが、自分と周囲の親しい人達さえ良ければそれでいいという、エゴに近い感覚を無意識のうちに持ってしまっているのではないかと感じています。未だに、学生団体やボランティア活動を行う社会貢献意欲の強い学生が、単なる意識高い系という言葉で括られてしまうのが現状です。若者に限らず、自分も含め、少しでも多くの人が今よりも関心の範囲を広げられたらとても素敵だと思います。そのためにはたくさんの方との出会いが必要です。ぜひ興味があれば、私たちとお話ししましょう!

青木さん:
皆さんそれぞれが幸せだと感じることが出来る社会になってほしいなと思います。自分が人生歩んでくる中で、一見無駄に見えることも実際には今の糧になっていると思うので、自分が選んだことならば、今取り組んでいることを自分にとっての正解だと信じて欲しいと思います。この先、正解だと感じる幸せの積み重ねが、人生を豊かにするものだと思います。皆さんの幸せを願っています。

ホームページ:http://www.aiesec.jp/
facebook:https://www.facebook.com/AIESECinJapan/
twitter(アイセック・ジャパン):https://twitter.com/aiesecjapan
twitter(アイセック上智大学委員会):https://twitter.com/AIESEC_SOPHIA

 

ーありがとうございました。ー

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