~前回までのあらすじ~ 好奇心から24時間ロードバイクで走り続け、目標の400kmを達成。 この記事に非常に関係している記事⇒ (自転車24時/体力の限界はどこだ?) |
調子に乗った筆者は、次なる体力企画へと踏み出すのであった…。
そう、私の頭の中には、次なる疑問が浮かび上がったのである。
―24時間歩き続けたら、いったいどこまで行けるのだろう…?
つまりは24時間マラソンの検証である。24時間マラソンでは、毎年芸能人がトレーニングをして、何とか約100kmを完走している。私は歩くことにおいては全くの素人だが…そこは若さでカバーできるはず!
前回の自転車企画で鼻が伸びきっていた私は、特にトレーニングをするわけでもなく「まあ余裕でしょ。」と完全にたかをくくって出発を迎えた。
目次
15:00 (出発)
昼過ぎに横浜駅を出発。24時間企画は二回目ということもあり、落ち着いてスタート。
24時間歩くという異常な状況に陥っているにも関わらず平常心なのは、我ながらまともじゃない。
19:38 (経過時間 4h38m)
五反田に到着。約20km。ここまで来て思ったのは、予想以上に歩くのはつまらない!!(笑)
自転車にある爽快感はなく、淡々と距離を積み上げていく感じ。自転車では味わえないと思ったのは、街の匂いが感じられることだった。
21:15 (経過時間 6h15m)
やっとの思いで皇居に到着。歩いた距離は31km。足に豆ができ初め、少しずつ辛くなっていく…。
今振り返ると、夜のオフィス街を、ただ一人変人が歩いている様はどんなだったろうかと心配になる。遅れての説明となるが、なにせ今回の私の装備は、ベルトに自転車用のサドルバックとボトルケージを付けたものなのだから。
そして、そんな余裕をぶっこいていていられるのも、ここまでだった…。
03:00 (経過時間 12h00m)
ちょうど半日で、何とか57km。
...え?このままいけば114kmで、24時間マラソンも余裕じゃないかって?それは歩き続ける苦痛を知らない人か、常人離れした肉体の持ち主だけが言える言葉だ。積み重ねの力って、恐ろしい。
50kmを超えてからというもの、足が重いのなんの。
東京を抜けてからは、正直記憶に残るものはほとんどない。深夜の住宅街をひたすら歩く。
05:11 (経過時間 14h11m)
空が白んできた…。
移動距離65km。12時間を超えてから、足がさらに重くなっていくのに加え、眠い。
狙っていたガストに到着したので、しばし休憩をとることにする。ちなみに、ガストは基本24時間営業。しかもスープまで飲み放題のドリンクバーがある。24時間歩き続けるような変人には大変ありがたい存在なので、ぜひ覚えておいていただきたい。
重要なことなので2度言おう。ガストは変人の、非常に強い味方だと。
07:45 (経過時間 16h45m)
いつの間にか私は寝ていたらしい。気が付くと、外は完全に明るかった…。
休息が取れてよかった、なんて甘いことは言っていられない。 問題は座ったまま寝てしまったということ。足に血流がたまり、筋肉はガッチガチに固まっていた…。
09:40 (経過時間 18h40m)
ガストからトボトボと歩き出し、移動距離は70kmを超えている。脚も限界なのか、ペースが驚くほど落ち込み、脚が痛んでいた。
ある時、脚が痛すぎて一歩も踏み出せなくなった。
道の真ん中で、立ち尽くす自分。子供の笑い声や主婦たちの会話が、ただ自分を取り巻いていた…。その時やっと気が付いた。
「私はなんて馬鹿なことをしていたのだろうと。」
09:59 (経過時間 18h59m)
気力で春日部駅に到着、移動距離72km。もう、足が痛すぎて動ける気がしない。駅の隅に腰かけ、様子を見る。
10:31 (経過時間 19h31m)
時間は過ぎるが、全く回復の見込みが立たない。
本当に自分が情けなく、悔しいが、ここで中断を決定。電車に乗って横浜駅へと帰ることにした…。
自転車とは打って変わって、今回の歩き企画では地獄をみることとなった。
歩いて旅していた昔の人への尊敬の念と共に、この記事を見て「いや、そんな大変そうに書いてるけど、実際余裕でしょ!w」と自信満々で出発する私のような人が現れることに期待して、この記録を終わりたいと思う。
自転車企画に続いて、おもしろい企画で笑いながら読みましたw
お疲れ様です!