会計検査院という組織を知っていますか?
国における重要な役割を果たしている組織ですが、なかなか知っている人も少ないと思います。
会計検査院は、国会や内閣、裁判所に属さず、税金がどう使われているかなど国のお金に関することについて検査しています。また、検査の対象は、独立行政法人など国が出資している団体、国が補助金等を出している団体にまで及びます。
今回は、会計検査院の二人の方に取材させていただきました。
事務総長官房 人事課 係長
浜 志門さん
事務総長官房 上席情報処理調査官付 情報処理調査官
上床 絵理さん
インタビュー前半は、国家公務員を志す人へ、志望動機や国家公務員試験の勉強量、求める人材像をお聞きします。後半は、お仕事の裏話や、最近のニュースを具体的に交えて話していただきます。
【後編】国のお財布の監督者!?独立組織『会計検査院』とは何をしている組織なの?/国家公務員
―自己紹介をお願いします。
‐浜 志門さん
今の首都大にあたる東京都立大学を卒業しました。専攻は社会学です。現在は採用業務などを担当しています。それまでは、内閣府・厚生労働省・資源エネルギー庁などの検査を行ったことがあり、その後2年間アメリカに留学し、MBAを取得しました。会計検査院では9年間勤務しています。
‐上床 絵理さん
福岡県出身で、九州大学を卒業しました。専攻は法学です。これまでには、政府系の金融機関や、外務省などの検査を担当しました。外務省の検査では、各国の在外公館に行って経理を検査したり、各国に供与しているODA事業が実施されている現場に行ってそのODAがちゃんと目的に沿って使われているかなどを現地調査したりしていました。開発途上国に行くことが多かったです。 会計検査院には、海外に行く部署もたくさんあるんですよ。
他にも農林水産省のうちの水産庁の検査もしていました。水産庁は漁業関係の補助事業等を多く行っています。離島の漁港などに行き、そこで行われている事業や、漁港の状況を確認することもありました。会計検査院の仕事は、国内であれ、国外であれ、実際の場所に見に行くことが多いですね。
現在は、会計検査院のITシステムやネットワークの構築、運用の担当部署に所属しています。今の部署の在籍期間は約4年になります。
各省庁では、多くのシステムを作ったり運用したりしています。私たちは国のIT関連のお金が正しく使われているのか、有効に活用されているのかなどを確認するために、前提となる知識を持っていなければなりませんが、現在所属している部署では、IT関連の知識を得ることができると思っています。また、会計検査院の中には、IT関連の検査の能力向上のために、勉強をしようというグループもあります。
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