「サッカーのトレーニングメニューを共有できるサイトを作りたい」。そんなアイディアが実現します。
スポーツに打ち込んだことのある皆さん!「この練習方法でいいのかな?どうすればもっといい練習ができるかな」と悩んだことはありませんか?
こんな悩みを解決するため、トレーニングメニューをネットでシェアするためのサイト“シェアトレ”を思いつき、開発したスーパー大学生、木村友輔さんに、シェアトレを開発した経緯についてお話を伺ってみました!!
木村友輔さん
目次
クックパッドのようなサービスを
―よろしくお願いします!
まずはシェアトレとはどういうサービスか、詳しく教えてください。
サッカーのトレーニングメニューに悩んでいるコーチやプレイヤーが、様々なトレーニング方法を学ぶことのできるトレーニング方法シェアサイトです。
シェアトレ
どのスポーツもそうですが、コーチもプレイヤーも、普段の練習が本当に正しいのかな?と思う人は少なくないですよね。でも、ベテランの人たちがどういうトレーニングをしているのかを知ることってなかなかできないのではないかと思います。
料理の作り方が分からない人がクックパッドで調理方法の説明や動画を見るのと同じように、スポーツの初心者が言葉や図などでトレーニングメニューを学べるサービスが“シェアトレ”です。
2015年の夏に思いついて冬にチームを結成し、2016年9月16日に会社を設立しました。(サービスの一般公開は11月予定)
勇気を出して事業を発表
―確かに、きっと需要があるのにそういうサービスってこれまでありませんでしたよね!こんな画期的なアイディアを思いついて1年未満で実現したなんて、もともと起業に詳しかったりしたのですか?
いや、ぼくは起業とか経営についての具体的な方法は何にも知らない、ただの普通のサッカー部員だったんです。小学生の時から12年間サッカーだけやっていて。
ただ、怪我があったり実力のなさを感じたりでサッカー選手の夢は高校1年生で諦め、なんとなく華やかなイメージのある経営者になりたいなとは思っていました。
スポーツも好きだったので将来はスポーツビジネスで起業したいと思い筑波大学を受験しました。それでも具体的なビジョンはなく、サッカーが好きで、気づいたら120年も歴史のある筑波大学蹴球部に入ってサッカーばかりやっていました。
ところが去年の夏に肋骨を折ってしまって、一ヶ月間何もできなくなってしまったんです。そのときふと目に留まったのが、冷蔵庫の横に貼ってあったアイディアノートでした。
―アイディアノート?
生活してて不便に思ったこととかがあると、昔からノートに書く習慣があったんです。数あるアイデアの中で「トレーニング共有サイト」というアイディアが目に留ました。これは自分が少年団のサッカーチームの指導をしていたときに思いついたものでした。どうせサッカーもできないし暇だから作ってみようと思ったんです。
まずはネットでやり方を調べ、独学でプログラミングを勉強して、簡単なサイトを作り自分のサッカーサークルのメンバーに見せてみました。でも、みんな「いいね!」と言ってくれただけでトレーニングの書き込みは全くしてくれず、僕の個人ブログみたいになっちゃって(笑)
うまくいかないなと悩んでいた時、たまたま大学で「起業家育成プログラム」というイベントを見つけたので、12月に行ってみたんですよ。そしたら事前に申し込みをしなければならなかったらしく、入場を断られてしまって・・・・・・。
でも諦めたくなかったので、「聴講でいいので入れてください」とお願いしてみました。そうしたら、その受付の人が上の人に聞いてくださって、端っこの方に座らせてもらえることになったんです。
会場に入ったらみんな社会人や大学院生で何らかの新規事業を立ち上げていたりするすごい人たちばかりでした。でも、このイベントは事前に決められた5人のリーダーがそれぞれやりたい事業を発表し、その他のメンバーが協力したいリーダーのところに行きチームが結成される会だと聞いて、急にリーダーをやりたくなってしまって(笑)
で、受付の方に「やっぱりぼくリーダーやりたいんですけど」って言ったら、「あなた1年生ですよね?」ってキョトンとされたんですけど、とにかく熱意を伝えたらリーダーにしてもらえました(笑)
緊張しながらも精一杯シェアトレのアイディアを伝えたら、マッチングの時間に何人もぼくのところに来てくれて、「情報学部生でプログラミングができるから力にならせてください」と言ってもらえたんです
―おお!すごいですね!!
そうして僕なんかよりも何倍も優秀な開発者の方3人と一緒にチームを立ち上げ、去年の12月から開発を始めました。
それからは、サービスができていないのにもかかわらず朝日新聞さんや常陽新聞さん、ラジオや茨城県のニュース番組とかに取材をしていただいたり、「筑波の学生が面白いことやっているな」と、お会いしたことない経営者の方から連絡が来て応援するよと言ってもらったり。夢みたいに色々進んでいって、多くの方に応援してもらいました。
さらには筑波大学蹴球部の大先輩でもあるゴン中山さんに応援者になってもらえたりもしました。
ゴン中山さんとツーショット!
想いさえあれば、きっと誰かが助けてくれる
―それはすごい……!!とんとん拍子だったのですね!
本当に驚きでした。それまではサッカーボールを追いかけていた普通のサッカー部員だったのに、急に世界が一変して。
ただ、それで思ったのは、知識とか技術とか経験とかがなくても、想いがあってちゃんと行動すれば、周りの人に応援していただけるのだなということです。
だから、やっぱり情熱と行動がすごく大事なんだと思います。僕は経営も知らないしプログラミングもできないけど、ここまでできたのは自分の想いや情熱に共感してくれた人が支えてくれているからです。
リーダーというのは偉いわけではなくて、ただの役職だと思うんです。一人ひとりに得意なものがあってそれを持っているみんなが合わさった時は、どれだけオールマイティにできる人がいても勝てますよね。漫画のONE PIECEみたいな感じで、「海賊王になる」って言って突き進んでいけば、航海士とか船医とかコックとか誰かがきっと助けてくれます。
ただ、それで僕がいい気になったら終わりなんです。有り難い事にここまで順調に進めてこられてますけど、これを 僕の力だと思ったら終わりだと思っています。周りの人に支えられてできたというのは誰が見ても明らかですし。それもまだ結果を出していないのに取材して頂いたりして、感謝しかないです。
― だ、大学2年生とは思えない完璧な答えですね……!尊敬します!
ところで、よく「将来起業したいけど、今は知識とかがないからまずは会社に入ってから起業する」という学生がいますが、木村さんのようなパターンもあるわけで、やはりやりたいことは今すぐやってしまったほうがいいのだと思いますか?
僕はそうだと思いますね。「動きながら考える」って言う言葉もあるじゃないですか。それに、僕がもしプログラミングとか学んで「ちょっとできます」っていうオーラを出していたら、たぶん誰も手伝ってくれなかったんじゃないかと思うんです。だから、できないことはできないと言ったほうがいいです。
また、社会人であれば躊躇してしまうようなリスクのある事業でも、学生は時間がありますから、失敗してやり直すことができるというのも大きいと思います。
―他にもガクセイへのメッセージがあればお願いします!
まだ2年生のぼくが偉そうに言えることではないですが、迷ったときに一歩踏み出す勇気を持つ事、つまり行動できるかが大事なんだと身を以って学びました。
起業家育成プロジェクトでの門前払いで諦めていたり、「リーダーになりたいです」って言ってなかったりしたら、今の僕はいませんし仲間にも出会えませんでした。ここで引き返したら後悔するだろうなと思って「いいや、行け!」と。その「行け!」がなかったら、この場にはいなかったです。
話しかけるか話しかけないか、そのたったひとつのアクションの違いでこれだけ変わるんだということを実感したので、これを今ガクセイ基地さんにも取材してもらって、「自分も行動してみようかな」と思ってくれる人がいたら、すごく嬉しいですね。
ただ、僕はまだ何もしていません。これから結果を出すか出さないかがビジネスの世界では一番大事で、結果を出さなかったらそれはただ巻き込んで終わりなんですよ。結果を出すためにこれから大変になると思いますけど、それも楽しんでいきたいと思っています!
―木村さん、どうもありがとうございました!!
(編集後記)
「自分には何もできない」ということを正直に言う事で仲間を集め、大学2年生にして起業してしまった木村さん。こんな面白いエピソードも話してくれました。
「僕はチームの中でリーダーなんですけど、ぼくは情熱と営業力以外は本当に何もないので、デジモンみたいに育成して下さいってメンバーに言ったんですよ。それで始まったのが“キムモン”というやつで(笑)リーダーシップ能力とか資料作成能力とか経営力とか、全部レベル1から鍛えられています。リーダーなのにレベル1っておかしいでしょ(笑)」
いったいレベルいくつにまで成長するのか、楽しみですね!頑張れ、キムモン!!
【参考URL】
・“シェアトレ”Facebookページ
https://www.facebook.com/sharetre1213/
・木村友輔さんFacebookページ
https://www.facebook.com/yusuke.kimura.7355?fref=ts