こんにちは。ガクセイ基地アウトドア課のメンバー、阿部です。
大学の夏休みは長いし、何しよっかなー。そう思った僕は、山に行くことにしました。
山域は…北アルプスにしよう!飛騨、木曾、赤石とある、日本アルプスの飛騨。ダイナミックかつ美しい景色が見られるぞ。それに、聞いたところによると、新潟県の親不知というところは山から下りる場所がすぐ海らしい。よしそこが終点で決定!
始点は、長野県の上高地がいい!漫画の岳の舞台である穂高連峰があるし、日本のマッターホルンと呼ばれるあの槍ヶ岳がある!よし、始点も決定。
始点も終点も決まったし、あとはその間をつなぐだけ。こんな感じで。
あれ、なんか長いぞ(笑)何日かかるかな………え?あれ?16日!!Σ(゚Д゚)
そんなこんなで、16日間山に籠ることが決まった(笑)
期間:15泊16日。2016年8月5日~20日。
山域:北アルプス。上高地~常念岳~槍ヶ岳~裏銀座縦走コース~鹿島槍ヶ岳~白馬岳~親不知。
こんな感じで出発。
目次
1.軽量化すげー大事(2~6日目)
(縦走・・・山と山を尾根伝いに歩くこと)
2つ目のツイート。ちなみに、全体でいうとここ。
いきなり6日目。途中で穂高連峰を一望できたり、
(槍ヶ岳、穂高連峰)
槍ヶ岳に登ったりしたけどもツイートを全くせず。
(槍ヶ岳)
でも、これはツイート更新が面倒くさかったのではなく、訳がある。
もともとスマホのキャリアがS社であり、繋がり辛いというのはあるのだが、実はお金の節約のために、生米や乾麺、レトルト食品を大量に購入していたのだ。(普通はフリーズドライ食品などにして、荷物の軽量化をする。)
※これで全てではありません。
110リットルのザック(山登り用のリュックサック)の外に、サブザックをつけるという異様な事態に。その重さは、30kg後半。案の定、毎日バテバテ。挙句の果てに脱水状態、一般的なおじさんが5時間かかるルートを11時間かけてやっと踏破するという始末。
16日間山に籠る場合は、荷物の軽量化をしよう!!
2.周辺の山域を頭に叩き込むべし(7~9日目)
普段はコミュ障の僕だが、山では(特に単独行の場合)コミュ力がグッと上がる。
というか、簡単なのだ。一般縦走路では、単独行の人は意外に多い。こちらも話す人がいなくて寂しくなっているし、向こうもそう。
しかも、話題がテンプレ化している。「どちらからいらしたんですかー?」「どちらまで行かれるんですかー?」「今日はどちらで泊まられるんですかー?」
ここらへんから入れば、後は適当に話が拡大する。ただ、知らない山名が出てくると、「あ、あ~」みたいな反応しかできないので、周辺の山域はしっかり頭に叩き込もう。
話が盛り上がると、特にルートが同じだったり、その日の泊先が同じだと仲良くなれる。
山の上では仲良くなるというのは重要である。安全面では、遭難した場合の早期通報の可能性が高くなるし、時にはいろんなものを頂けたりするのだ。
(韓国人パーティーに頂いた山小屋のお弁当。いらなくなったからー、と頂いた。)
でも、やっぱりコミュ力は高いほうがいい!!
3.雨には気を付けろ(10~14日目)
前半は快晴続きで景色も素晴らしかったのだが、11日目から天気が崩れ始めた。
10日目、鹿島槍ヶ岳、五竜岳の手前まで来た僕は、翌日この2つの山の間の難所、八峰キレットを越える予定だった。(キレット・・・切戸、尾根の両脇が切れ落ちている場所)
しかし、天気予報では昼前から天気が崩れるという。
そんな状況で僕はある作戦をたてた。作戦名「1時起き3時出」。もちろん、午後1時、午後3時ではなく、午前1時、午前3時である。
(鹿島槍ヶ岳山頂)
テント場から鹿島槍ヶ岳に登った後は、八峰キレットに突入する。ここは真ん中がくぼんだ岩場。つまり前半下り、後半登りなのである。
実は岩場では下りのほうが危険。特に、重いザックを背負っている場合、雨の中を行くのは命取り。逆に、登りは何とかなる。
登りに変わるまでは7時間で行ける計算だった。3時出ならば、10時には登りに変わるのだ。
(八峰キレット地点にて)
作戦が功を奏し、なんとか八峰キレットを越えた僕。だが、確実に精神が削られていたようだ。
その後、ガスの中を歩いたり、
台風にあったりした僕は、
(雷鳥・・・高山帯に生息する国指定の天然記念物。天敵に見つかりにくい天気が悪い日によく見られる。季節によって羽毛の色を保護色に変化させるため、気付きにくい。)
14日目…
(14日風呂にも入れず、髭もぼうぼうでおっさん化。)
イカれちゃったようです。(笑)
絶対、雨とガスのせいだ!!
4.やっぱり達成感は格別(15日目、最終日)
そうこうして歩いていくと、ザックの中の食料も減っていき、確実に進んでいく。新潟県に入るころにはかなり軽いし、基本下りなのでサクサク進む。
このままじゃ、なんも疲れないで海着いちゃうよー。達成感薄くなんじゃねー。とかいう考えも浮かび始める。
神はそんな心の声を聞いていたようだ。最終日、鉄塔が現れ海もまじかに見られるようになったころ。
あれ?なんか登ってる?え?ここ通るの?あれ?行き止まり?
道を間違えたようです(泣)
最後まで気を抜かずに!!
最後の最後、道を間違えましたが、そのおかげで?(笑)達成感を持って、最終的に海にまでたどり着くことができました。
冗談はさておき、達成感は格別。ずっと楽しみに歩いていた日本海ポチャ!天気にも恵まれ、最高の旅の終わりを迎えることができました。
こうして最高標高3180m(槍ヶ岳)、最低標高―1mの旅は終了。
みなさんも、やるときには以上のことに意識してやってくださいね!!
※十分な知識、経験がない場合は真似しないでください。安全第一で楽しい登山を!