いつも何気なく見ているテレビ。
番組がどのように作られているか気になりませんか?
今回は、テレビ東京制作局の福本俊二さんにテレビ局でのお仕事と番組制作の裏側について聞いてきました。
福本さんはあの『テレ東音楽祭』の演出を担当しています。番組制作の秘訣が丸裸に!?
目次
テレビ局で働く
—福本さんの普段のお仕事について教えてください。
制作局で、総合演出という仕事をしています。
総合演出は、番組をどう面白くするか考えて、制作を仕切る役割です。
『テレ東音楽祭』、『ヒャッキン!〜世界で100円グッズ使ってみると?〜』、『プレミアMelodiX!』、その他特番などを担当しています。
—具体的に、どのような業務を行っているのですか?
週に1回収録があり、それ以外は基本的に会議を行っています。
バラエティ番組なら、ネタや台本を決めたり、仮編集のものをPCでチェックしたり。
音楽番組では、アーティストの決定や、どんなセットで歌うのか、何カメで何を撮るとか、曲に合った演出について打ち合わせをします。
視聴者の方がその放送時間に何が見たいか、どう思うかを想像して考えています。
—なぜテレビ局に入社したのですか?
ものを作って、多くの人に評価してもらうのが面白いなと思ったからです。
学生時代にバンドを組んで音楽活動をしていた経験から、仕事でも何かを制作したいという気持ちがありました。
—入社後に、テレビ局に対して抱いていたイメージとのギャップを感じたことはありますか?
ギャップというほどではありませんが、テレビ番組は作品であり消費物でもあるという点に苦労しています。
テレビは毎日放送されていますから、放送されたら新しいもの、また放送されたら新しいものと、良くも悪くも非常にスパンが早いですね。
なので、常に新しいものを生み出せるように心がけています。

『テレ東音楽祭』
—他局にも年に1度の音楽祭はありますが、『テレ東音楽祭』の特徴はどんな点ですか?
「ヘンなコト」をしている点ですね。
—「ヘンなコト」とは…?
わかりやすさを求めながらも、無茶なことをやっているという意味です。ずっとおしゃれにやっていると、飽きちゃうから。
出演者に左右されずに、映像なり演出をいかに面白くするかということを考えています。
また、音楽番組での”テレ東らしさ”を考えて、バリエーションに富んだ演出にこだわっています。
今年は最先端っぽい映像を撮るために、マイクロドローンでダンスの間を通りながら撮ったり、ドレスにプロジェクションマッピングを映したりしました。
—セットのこだわりを教えてください。
他局の大型音楽番組は大きな会場で行われていると思いますが、『テレ東音楽祭』は基本的にはテレ東のスタジオで撮影しています。
スタジオは狭いのですが、その狭い中でどう画を変えていくかにこだわっていますね。
例えば、見ている人が飽きないように、セットを右・正面・左の3面から撮った時に違う雰囲気になるようなセットを組みます。でも、引きでみたら一体化するように工夫しています。
他にも、歌番組はライブのセットと違い、アーティストの顔の寄りを撮った時の画が重要なので、その背景の細かい部分が美しくなるように意識しています。
セットによって雰囲気が変わるので、番組制作においてとても大切です。
テレビ局での番組制作とは?
—入社してどのくらい経ってから番組企画を始めたのですか?
初めて自分の番組をやったのは5年目です。
ADを1、2年やって、ディレクターをやって、ロケにたくさん行って、先輩の番組で演出を手伝わせてもらって、そこからです。
—番組制作には、どんな人が向いていますか?
1人でできるものではありませんから、「場を仕切れる人」が向いていると思います。
番組に関わっている人は何十人もいますが、その人たちをどう動かすか考えられる、そしてそれを言葉で伝えられる人です。
クリエイターだからといって、雰囲気で終わらせては何事も伝わりません。
根拠とロジックで伝えられる必要があります。
—音楽番組もバラエティ番組も担当されていますが、番組制作のポイントは何でしょうか?
共通して意識しているのは、「見た人がどう思うか」です。
バラエティは特に、「見ている人が何で興味を引きつけられるか」を考えます。
取材対象者の方を、どんな目線で紹介するのが1番おもしろいかを考えてストーリーを作っていきます。
歌番組なら、「飽きない映像」を心がけています。
歌っている人は同じでも、1曲の中に映像を通してストーリーを作っていきます。
—視聴率を意識していますか?
意識しています。
高視聴率を目指していることが楽しいというか、何か面白さがないと取れないので、良い目標になります。
テレビ東京で働く
—テレビ東京はどんな会社ですか?
全国ネットだけど、全国ネットっぽくないという…だからこそ『テレ東音楽祭』にもつながりますが、「ヘンなコトをしよう」という意識を社員みんなが持っている会社です。
正直他の局と違って、テレ東見よう!とテレビを点ける人はあまりいないのではないでしょうか(笑)
チャンネルを変えた時に「なんか面白そうなのやっているな」と思って見始める人がほとんどだと思うのです。
だからこそ、どうやったら視聴者が立ち止まってくれるか知恵を働かせていますね。斬新なことをやりたい、面白いものを作りたいという気持ちはどこの局にも負けないと思います。
—今の目標を教えてください。
今やっている番組を全部続けていきたいです。『テレ東音楽祭』は特番ですが、今やっているレギュラー番組も含めて、これから10年先、20年先も終わらせないことです。続けたいですね。
そのためにも、視聴者に飽きられないように変化し続けます。
—かっこいい大人になるために、何を意識していますか?
プロ意識を持つことと、結果を出すことです。
仕事としてやる、やらされているというより、自分で責任を持ってやりきり、結果を出し続けることがかっこいいと思います。
—ガクセイ基地の読者に向けてメッセージをお願いします。
失敗を恐れずに、なんでも経験をしてみたら良いのではないでしょうか。
私が学生の時は暇が嫌いで、バンドをはじめ色々なことをやっていたのですが、それが今のテレビの仕事に活きています。
学生は可能性が無限大というのは本当ですよ!
福本さん、ありがとうございました!
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