私は2023年12月25日の夜から1月4日まで、ラオスという国で教育支援のボランティアをしてきました。
この記事ではラオス滞在中に思ったことを書き残しておこうと思いますので、旅行記のような感じで楽しんでいただければ幸いです。
時は去年のクリスマス。私はメンバーが集まる空港へと一足早く到着した。ラオスという異国の地へ行くワクワクと不安に心が忙しなくなっていたからだ。
空港で待っていると、不穏な知らせが1通。メンバーの1人が電車の遅延で集合時間に遅れる旨を伝えるものであった。
まだ大丈夫。時間にはゆとりがあるからきっと間に合うはずだ。そう口にしたのは一緒に行く先輩。
しかし今思えば、これが後の14時間バス移動の布石になっていたのかもしれない。いやそうに違いない。
遅延で遅れた先輩も無事に合流し、皆で荷物チェックに向かう。そして搭乗手続きが始まるはずであった。しかし待てど暮らせど、ゲートが開かない。
そう、使用機が遅れていたのだ。ただ、これはよくある話で数時間遅れたわけではないから皆気にも留めていない様子だった。結果は30分強の遅れ。
世の中がカップルや家族と素敵な夜を過ごすロマンチックなクリスマスに、私たちは空港で刻一刻とラオスで授業する日々が近づくのを感じていた。
ほぼ日付が変わった頃に離陸🛫
皆疲れた様子で寝ていた。私はといえば、寒さに凍えながら飛行機で寝れないことを思い出し絶望していた。
そんなこんなで、無事に経由地点のタイのバンコクに着陸。時間を見るより、これはヤバイのではという空気が流れる。そう、私たちは国内線を乗り継ぎウボンラチャタニ(タイとラオスの国境沿いの地域)まで行かなければならない。
しかしトランジットに残された時間は僅か数十分。
先に降ろしてもらいとにかくダッシュ。朝の5時台に、だ。
税関につくも、そこは長蛇の列。あと20分で離陸する。これは間に合わないのでは?誰もがそう思った。
そして実際に私たちは間に合わなかった。
「トランジット失敗」である。
不安な私をよそに、留学経験のある頼もしい先輩たちが空港スタッフや旅行代理店とコンタクトを取る。
年末年始で、国内線は空きが少なく明日になっても16席分用意できないという。
そこで教えてもらったのは以下の2つの方法
- 電車を乗り継ぎウボンラチャタニまで行く。🚎
- バスで10時間かけてウボンラチャタニまで行く。🚌
そう、陸路だ。
はじめ私たちは電車で行こうとした。しかし途中まで行き、それがどれほど難しいか理解した。そのためバスでの移動を目指すことに。
約20年の歴史がある当団体でさえ、過去にトランジットを失敗したことはなく、全て手探りな状態。現地の人に助けてもらいながらバスを変え、電車を乗り継ぎターミナルまで着くことに成功。
ここまででそこそこ疲れた私だったが、これはまだスタートラインに立っただけであることを後に知ることになる。
ターミナルまで着くと、皆はトイレを済ませたり、食料を買ったりする。これから10時間も異国のバスに乗るのだから。
代表が16枚のウボンラチャタニ行きチケットを手に戻ってきた。これも旅だからと明るい様子が眩しかった。
「10時間か、長いな〜。」
夜行バスに慣れている私も、さすがに直前まで16席も空いていた異国のバスを信用するのに時間がかかった。
▲バス車内の様子
バス酔いしやすい私はとにかく寝ることにした。しかし一度寝て起きたらまだ出発すらしていなかった。このバス大丈夫か?
今はこのバスに賭けるしかない。とにかく無事に着くことを祈って再び寝始めた。
順調に進んでいることをGoogleマップで確認するとやっと少し安心することができた。車内は適度にうるさく、皆楽しそうだ。
10時間ってことは、あと8時間半か。
あと8時間半!?長。
次にいつあるかわからないトイレ休憩を挟みつつ着実に目的地に近づいていると思った矢先。
Googleマップを見て首を傾げる。
これ、全然進んでなくない!?
時刻はすでに午後3時。予定では夜の8時に着くはずだからあと5時間だが、スマホはあと6時間を指している。
再び寝て起きた時には夜の6時。でもGoogleマップはやっぱり残り5時間強を教えてくれた。
先輩の1人がつぶやく。
「これ本当に目的地に着くよね?なんか別方向行ってるんだけど。」
確かにウボンラチャタニは東にあるのに、今はひたすら北上しているのだ。
え、別の地にでも降ろされるのか?
緊張が走る。そんなはずはないと思いたい。
皆でGoogleマップを眺めながら、次の角を曲がらなければ、目的地に続く道はないという地点まで来た。
まるで人生最大の分かれ道かのように、ただのタイにある交差点が感じられた。
曲がれ!曲がってくれ!曲がらないと困る!みんなひたすら手を重ねて祈る。
そして・・・
バスは無事にその交差点を右折した!!!
もはや拍手が巻き起こりそうな雰囲気であった。
その後も結局5時間を示し続けたマップに疲れながら、深夜の2時に目的地に到着。
結果、14時間もバスに揺られていたのだ。
最初は口を開けば不満を言ってしまいそうであったが、最後はもはやたった1人で14時間運転して私たちを運んでくれた運転手のおじさんに皆が心から感謝していた。
本当にあの時のおじさん、ありがとう。
私はあなたのおかげでラオスまで辿り着けました。
降りた後にバスの外観を見て驚く。それはとてもファンキーで電飾が絡みまくった、異国感満載のバスであった。
私はあんなパリピみたいなバスに14時間乗っていたのか。
WILLER EXPRESS口コミ
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