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【大学生だからできること】休学してミャンマー支援を行うPaint the world代表田中かのんさんに聞く、国際協力への想い

 

Paint the world の団体について
「ミャンマーをまた戻れる場所に。また行ける国に。」を掲げて、日本中にミャンマーのリアルを届けている国際協力団体。運営メンバーは代表の田中かのんさんを含めて6〜7人。大学生が大半だが、一部高校生も参加。

Paint The world 公式HP

詳しくは公式HPから

 

田中かのんさん:東北大学医学部保健学科看護学専攻を休学してこの団体の代表を務めている。中学1年で初めてミャンマーに行ったことをきっかけに途上国のリアルを知る。海外とは無縁な生活を送っていた田舎生まれ田舎育ち。自分で貯めたお金で海外に行くようになったことで、国際協力を志すようになる。現在は2月に実施予定のスタディーツアーを計画中。

 

 

-活動の内容を教えてください。

今はスタディツアーの準備が中心です。人を集めたり、事前事後研修の準備をしたりしています。

その他それと並行してオンラインオフライン共にイベントを開催しています。

 

-スタディーツアーの具体的な準備内容は何ですか

訪問先の人にアポイントメントを取ることです。実施にこの夏の8月9月もタイに行って、訪問してきました。

あとは訪問してから現地の人と何をするのか先方とやりとりしています。

団体として行っていることは、どのような内容だったらより参加者の学びになるのかを話し合って、コンテンツづくりに励んでいます。

 

-もう少しスタディーツアーの内容を教えていただけますか

・バンコクにあるスラム

・ミャンマーとの国境地域で避難民を支援をしている団体

・港町でミャンマー人の労働者を支援している団体

などの訪問を予定しており、「移民」をテーマにしたツアーとなっています。

 

-活動するにあたって大切にしていること、軸は何ですか

ミャンマーの抱える問題はフォーカスされにくい問題も多いので、そこをどう巻き込んで行くかを大切にしています。

その上でミャンマ-を支援することに価値が伝わり切らない難しさがあるので、参加者や周りの人にその重要性が伝わっていけば良いなと思いながら活動しています。

 

軸は「現地に立ち会える人を増やす」という想いからこの団体を立ち上げたので

そこはやはり外せないポイントです。

あとは「ミャンマーの現実に目を向ける人を増やしていきたい」です。

 

個人としては団体名の「Paint the world」が軸になっていると思います。一緒に世界を作っていく。日本人だけでは無く、ミャンマーの人、難民の人も含めて考えていきたい。やる気はあるのに、やれるだけの環境が整っていないところに問題点があると思うので、本人達が求めているミャンマーの姿とかを実現できるサポートをしていきたいです。外的支援というよりは、内部から仕組み自体を変えるサポートができたら良いなと思っています。

 

争いは絶えないけれど、私の活動に賛同して行動してくれること、ミャンマーの未来を共に考えてくれる仲間を作ることができたら嬉しいです。

イベントやツアーを通して、自分を見つめるきっかけとなり、今後どのように活きていきたいのか、どんなことに挑戦してみたいのかを明確にするお手伝いができればと思っています。

 

かのんさん提供 ミャンマーの景色

 

 

 

-軸の見つけ方や軸の定め方を教えてください。

現地に行くなど直接的な経験をすることです。行かなくてもわかることは沢山ありますが、やはり自分自身現地に行って初めて気がついたことも多かったので、自分の軸形成に大きな影響を与えたのは現地訪問です。特に情報の少ないエリアは状況の詳細が見えてきませんでした。

 

固定観念で決めつけをしないことも大切にしていました。自分の目で見てみないとその情報の真偽がわからないので、人から言われて違和感を持ったことを自分なりに考えて言語化していく過程で軸を作っていったのかもしれません。

追記
活動を始めたのは23年5月だが、今までもやりたい気持ちはあったため、軸を一から考えた感覚はないそう。

 

NGOの活動を通してその方の考えにも影響された部分があると思います。

*NGOの説明
かのんさんが言及したNGOは以下の団体。
こどもNGOふところ 私たち「懐」は、“人と地球”に直に触れることを目的に、ここまで日本の子ども達をアジアの国々へ連れ出してまいりました。
自分たちの日常では、知識として持ち得ても、決して感じることのできなかった風土やそこに暮らす人々にまるごととけ込んでいく日本の子ども達。
“生きた教科書”で学習した子ども達が、やがてその体得したものを何かの形でまたそこに恩返ししていく姿を想像する、送り出す側の大人達。
そんなひたすらな子どもと大人の熱い思いを架橋していくのが、私たちの作業の一つです。
ーHPよりー

 

-ミャンマーの支援を行うきっかけは何ですか

大きく2つあります。

①中1の時に初めてミャンマーに行ったことが全ての始まりです。英語の塾に通っていたのですが、そこの塾長の奥様がミャンマー人でした。そのようなつながりもあって、スタディーツアー(フィールドワーク)が実施されていて参加してみたという感じです。その当時は特段ミャンマ-に強いこだわりがあったわけではないのですが、身近なところにミャンマーの方がいらっしゃたのはやはり影響があったと思います。

②実際にミャンマーに行ったことで児童労働や物乞い、孤児、エイズなど様々な社会問題を目の当たりにしました。教科書の中の世界ではなく、これが本当に現実なんだなと中学生ながらに思ったことを覚えています。その反面、心の豊かさ感じる場面もあり、、。

その時漠然と「このような環境下で生活してもなお、心の広さを持てる大人になりたい」と思いました。

 

この2つだけではありませんが、案外ミャンマーと関わろうと思ったきっかけだったのかもしれません。

 

-活動を通して大変なことはありますか

自分のやりたいことを言語化すること、ミャンマーという国に関連する活動をする意義を伝えることに苦労しました。あとは、国際系の学科ではないから、国際協力に関心のある人が少なく、人集めが大変でした。やりたいこと、発信したいことはあるのに、その相手がいないといった感じです。

 

~その後~

いろいろな人に会って、自分のやりたいことを話すことで人づてに紹介してもらったり、興味関心のありそうな人にInstagramでDMを送ったりすることで徐々に人が集まってくるようにはなりましたね。

 

私とかのんさんの出会ったきっかけもInstagramのDMでしたね(笑)

そうでした(笑)

執筆者である奥野は大学で国際協力を学んでいる。InstagramのDMで田中かのんさんに活動に関心が無いかと誘っていただき、一度イベントに参加した経験あり。

 

(「活動をする上で大変なことは?」に対する続き)

あとは組織作りです。モチベーションに差があると感じます。国際協力に関心がある人は一定数いても、卒業後もそれに関わっていく人が少ないのは現状としてありますね。団体として動く以上教育というか、考えにズレが無いかは大切にしなければならないので、そこに苦労した面はあります。

 

-資金の調達が難しそうなイメージがあるのですがそのあたりはいかがですか

自分自身が経営学を少し学んでいて、そのコミュニティが主催しているビジネスコンテストに参加することから始めました。そこで勝ち上がって投資していただけることが決まったので、それをもとにインスタの広告を流していました。その効果もあって人が集まったと感じたのでありがたいです。

 

-今後やっていきたいことはありますか

まだまだ未定ではあるのですが、、、

現地の人達でビジネスが回る仕組みづくりのお手伝いができればと思っています。何かやりたいことを見つけてくれるような活動を、という話が軸の説明であったと思うのですが、それの実現バージョンです。実際にやりたいことを形にする時の手助けをしたいです。私一人の支援には限界があるので、それよりずっと持続性と未来があると思います。勉強したいと心から思っている学生や、働き場所はあればもっと生活しやすいと思っている大人の方がいるのが現状です。その方々に勉強や仕事ができる環境を提供できたらなと思っています。

 

一方的な支援(お金を送る、物資提供)も時として必要なものではありますが、私は教育とかお金にできないものはもちろん、現地の人たちが生活する上で必要不可欠な食べ物を自給自足できるだけの環境や、現地の人たちが働ける場所があるなど安定してお金が貰えるだけの環境を作りたいと思っています。ずっと物資支援を続けると現地の人はそれに依存しかねないと思うのです。継続性が失われることは避けたいですね。

根本には自分のした仕事に適切な対価が支払われないところにあると思うので、労働環境の改善に努めていきたいです。

 

-最後に

自分がどのようにミャンマーや支援自体と向き合うべきか模索中ではあります。その上で、社会的関心が比較的少なく、でもポテンシャルの高いミャンマーで「私にしかできない」ところに注力して活動していきたいです!!

追記(かのんさん)
 私はミャンマーという国を完璧に知り尽くしている訳ではありません。しかし魅力のある国であるということは知っています。だからこそ「内戦をしている国」「治安のあまり良くない国」といったイメージで終わって欲しくないです。今も尚、困難な状況の中で生きている人がいるため、偽善や自己満足ではなく、同じ地球に生まれた同じ時代を生きる一人の人間として、平和な社会を構築するための一助を担えたらなと思っています。

 

前編はここまでと致します!!国際協力はもちろん、様々な団体の立ち上げに活かすことのできるお話だったと思います。後編では大学を選んだ理由、休学を決断した理由などの内容となっています!!関心のある方はそちらも是非!!

リンク一覧

公式HPをスクロールした下の方にはお問い合わせフォームもございます!本記事を読んで活動に関心を抱いた方や、かのんさんとお話してみたいと思った方は連絡してみてください!

 

この記事で感化され、海外に行く気が少しでも湧いたあなた、何から準備したらいいの?ということでこちらをご参照ください!

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azuna

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