休みの日の過ごし方

京都で森見登美彦の聖地巡りをしてみた!

映画やアニメ化された『夜は短し歩けよ乙女』や『ペンギン・ハイウェイ』、『有頂天家族』などを書いている小説家・森見登美彦をご存知ですか?

彼の小説の主な舞台は京都

森見登美彦氏が紡ぎ出す言葉は、今でも和の国を感じる京都の雰囲気と合わさって、読者を摩訶不思議な世界へと誘います。

私は特に、主人公たちの感情や仕草が目に浮かぶ会話・言葉遣いにどハマりしました。また、私が一番好きな『夜は短し歩けよ乙女』や『四畳半神話大系』の表紙がとにかく可愛いんです!

一度ハマったら抜けられない!森見ワールドに、あなたも行ってみませんか?

気になった本があれば、おうち時間のお供にどうぞ!

大学生活の醍醐味と言えば、ながーい冬休み。森見ワールドにハマりすぎた私はこの機会に、高校の友人と温め続けていた森見登美彦聖地巡りの旅を実行しようと決心しました。

旅の中心にしたのが『森見登美彦の京都ぐるぐる案内』。これは森見登美彦氏の小説という切り口から京都を愉しむためのガイド本です!エッセイ、エリア毎のお勧めスポット他、各章には名シーンとともにプチ情報満載です。また、手書き風の案内地図が数枚載ってるんです!!

私は実際に、本の巻頭に載ってある地図を頼りに左京区エリアを中心に巡ってみたので、その旅の様子をご紹介します!

 

ルート内容
①下鴨神社(糺の森・河合神社)→鴨川デルタ→京都大学→②進々堂京大北門前→③吉田山(吉田神社)→吉田山(宗忠神社)→真如堂→④哲学の道→水路閣→琵琶湖疏水→⑤京都市美術館→⑥先斗町→四条大橋
(場所の名は『森見登美彦の京都ぐるぐる案内』の目次に沿っており、カッコ書きは私が付け加えたものです。)

 

上記のルートを徒歩で巡ったため、交通費はほぼゼロ!丸一日使いましたが、朝の澄んだ空気から夜の賑わう街まで、京都を存分に感じられて疲れ知らずでした。今回の旅に限らず聖地巡りは、初めての場所や慣れない道を行くことになります。荷物は軽めに、飲み物は必ず用意して、履き慣れた靴で行きましょう!

①下鴨神社(糺の森・河合神社)

下鴨神社(正式名称「賀茂御祖神社」)は、平成6年(1994年)12月25日、ユネスコの世界文化遺産に「古都京都の古文化財」の一つとして登録されました。また、下鴨神社はみたらし団子の発祥と言われており、境内にある井上社(御手洗社)の目の前にある川が関係しています。

みたらし川は、土用になると池の周辺や川の底から清水が湧きでるところから鴨の七不思議にかぞえられ、湧きあがる水泡の姿を団子にかたどり、みたらし団子の発祥とした。

―下鴨神社|賀茂御祖神社( https://www.shimogamo-jinja.or.jp/ )

私は神社好きなのですが、この下鴨神社は特にお気に入りの神社の一つです。午前中に訪れると、みたらし川に架かる橋の朱色と梅の花が日光に照らされて、清々しくも幻想的な風景です。

また、下鴨神社のすぐ近くに“加茂みたらし茶屋”というお団子屋さんがあります。発祥地のそばという事もあり、そこで食べるみたらし団子は一昔前に戻ったような気持ちにさせます。古都に思いを馳せながら、一服してはいかがでしょうか?

下鴨神社から鴨川デルタへと続く道は糺の森と呼ばれ、『夜は短し歩けよ乙女』の作中にも描かれているように、夏に古本市が行われています。私が訪れた冬でさえ森の中を歩いているかのように非現実的な気分になったので、森見登美彦氏が「深海のようだ」と形容した夏の古本市にも是非訪れたいです。

糺の森を歩いていくと、河合神社が見えてきます。このお社では鏡絵馬というものがあります。手鏡の形をした絵馬に描かれた顔を自分の顔に見立て、普段使用している化粧品でメイクをして、美しい女性になりますようにと願いを込めるという、女心をくすぐられる絵馬ですね。持ち合わせていなくても色鉛筆やクレヨンを貸していただけますが、お参りしたい方は是非、ご自身の化粧道具をお忘れなく。

②進々堂京大北門前

進々堂京大北門前は、『夜は短し歩けよ乙女』の作中で登場するカフェです。是非とも!訪れたかったのですが、私は定休日の火曜日に訪れたため無念でした…。みなさん、火曜日に巡るのは避けてくださいね。

③吉田山(吉田神社)

京都大学の近くにある吉田神社。京大の近くにあるのだからさぞ学問にご利益があると思いきや…。『恋文の技術』に、次の一節があります。

吉田神社は縁起が悪いと君は言うだろう。確かにあの神社は、合格を祈願する者は大学に「落ちる」、単位取得を祈願する者は単位を「落とす」ことで名高い。…恋愛問題に関するかぎりはそれがイイのだ。なんとなれば恋というものは、自分は「落ちる」ものであり、相手を「落とす」ものだからだ。

―森見登美彦(2011).恋文の技術 株式会社ポプラ社

私は高2の修学旅行で訪れた時その説を知らずに大学合格を祈りましたが、大学進学しました。お参りしちゃったよー!って焦った方。少なくとも全ての大学に「落ちる」訳ではないと思われるので、安心してください。

④哲学の道

「桜の森の満開の下」(『新釈 走れメロス 他四篇』)で登場する哲学の道は、20世紀初期の哲学者である京都大学教授・西田幾太郎が、毎朝歩いて思想に耽っていたことにちなんで名付けられた散歩道です。約2kmに及びますが、私も西田教授に倣って慣れないなりに哲学的な問題を考えていたら、あっという間でした。歩いて、頭を使って、お腹が空いたよという方は、道中にあるお蕎麦屋さん“山源”の「哲学そば」がおすすめです!馴染みが少ない哲学へ、触れてみてはいかがですか?

⑤京都市美術館

「果実の中の龍」(『きつねのはなし』)に登場します。

2020年のリニューアルに伴い、通称が「京都市京セラ美術館」となりました。本に掲載されている写真の小道は、美術館の裏手に回ると現れます。さらに冬に行くことで、写真と同じ風景が見られます!!

⑥先斗町

『夜は短し歩けよ乙女』では序盤に登場する、京都の著名な花街の一つです。夜の先斗町は赤提灯が映えていて、主人公・黒髪の乙女も私と同じようにワクワクしながら歩いたのかなと想像するだけで…感動してしまいました!!そのまま私も乙女のように、気になるお店へふらっと立ち寄りたかったのですが、未成年のため叶わず…。20歳になってお酒を嗜めるようになってから、いざ再挑戦!

主人公・黒髪の乙女が足を踏み入れた《めくるめく大人世界》に、みなさんも踏み入れてみませんか?

 

 

私のルートは参考までに、みなさんも『森見登美彦の京都ぐるぐる案内』と好きな作品を持って、京の街で森見ワールドを体感してみてください!

また、好きな作家さんあるいは小説を選んで、自分なりの旅行日程を組んでみてくださいね。きっと再度読み返して、その小説がもっと好きになるはず!

 

 

参考文献

森見登美彦(2014).森見登美彦の京都ぐるぐる案内 株式会社新潮社

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gakuseikichi

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