メディア 企業研究

隙あらば面白いことしちゃう会社/オズマピーアール

皆さんが日頃触れているニュースや話題の出来事、実はこの会社が作り出しているかもしれません。
今回は、PR業界の中でも50年という歴史のあるオズマピーアールさんを取材させていただきました。入社3年目の菅原弘暁さんに、PRという仕事の面白さや醍醐味を、実際の事例をもとにお話いただきました。
PRって?という方も、広告に興味のある方も、是非ご一読ください。話題がつくられる舞台裏をご紹介します。

 

どのようなお仕事をされていますか?

スポーツメーカーや飲料メーカー、地方自治体のPR活動全般を行っています。

PRの仕事には主に、クライアントの商品やサービスをどのように世の中に広めていくかを考えるものと、その企画を広めるための手段としてメディアに取り上げてもらうためにアプローチをするものと、2つがあります。この2つの仕事は、別々の部署や担当者に分かれていることが多いのですが、それがわかれていないのが弊社の特徴です。ですので、企画を考えるところからメディアに取り上げられるまでの全てのPRの仕事を行っています。

1日のお仕事の流れを教えてください。

9時半:出社、メールチェック

午前:雑誌・新聞・ネットなどで情報収集をしたり、クライアントとの会議を行う

~お昼~

午後:クライアントのところへ行ったり、メディアに足を運んで情報収集

夕方以降:翌日の資料作成

8~9時:退社

企画を考えたりメディアと会う上で、メディアの情報は知っておかなければいけないので、情報収集はとても大切ですね。

 

御社で行った具体的な事例を教えてください。

2011年から、愛媛のPR活動として「えひめカフェ」というプロジェクトを行っており、今年で3年目になります。

依頼内容とソリューション:

愛媛県からの依頼は、愛媛県の美味しい農林水産物を都心の20代~30代の女性に知って食べてもらいたいというものでした。愛媛と東京が繋がるようなプロジェクトを考えてほしいという依頼に対して、首都圏の若い女性が集まり、尚且つ情報も広がる表参道でのエリアプロモーションを考えました。そこで、表参道のカフェを使って街を媒体にした「えひめカフェ」というものを展開しています。お店が目立つように愛媛の装飾を施したり、表参道のカフェやヘアサロン・ネイルサロンなど全24店舗の場所を表記したマップを作りました。店舗の情報だけでなく、愛媛の情報や、柑橘類での美容などターゲットの女性に有益になりそうな情報も載せました。また、依頼が愛媛の農林水産物を広めるということだったので、エリア内のカフェと愛媛の食材をコラボして、オリジナルのカフェめしや、ゆるキャラを用いたキャンディを作りました。

話題になる仕掛け:

また、カフェには「こたつカフェ」という装飾も施しました。このプロジェクトは冬に行われたのですが、冬といえばみかん、みかんといえばこたつ…という風に考えた中で、言葉が並ぶと新鮮で面白い「こたつカフェ」を作ることにしました。“カフェ”と“こたつ”という一見関係のなさそうなものを組み合わせることで、意外性や面白そうという興味をひきだすことができます。

今回の依頼は愛媛の食材の良さを広めるということですが、ただそれだけを伝えてもメディアは取り上げてくれません。PRの仕事は、いかにメディアに面白いと思ってもらえるかというところがとても大事です。メディアに取り上げてもらうことによって、そのプロジェクトは世の中にさらに広まることができるからです。「こたつカフェ」のように意外性があり面白そうなものを展開することでメディアにも関心をもってもらい、数多くのテレビ番組で紹介していただくことができました。また、読者モデルにカフェに来てもらい、感想をブログに書いてもらうことによって、よりターゲット層に親近感のある情報を発信することができました。

こたつカフェです。テーブルにはみかんが置いてあり、暖かい雰囲気が伝わってきます。

PRの本質を追究する:

実際このプロジェクトは効果が高く、メディアにもたくさん取り上げられたのですが、ここで終わりにはしませんでした。このようなイベントは単発で終わってしまうことが多く、実際に伝えたいことがずっと人々の頭の中に残っていることは少ないのです。そこで、イベントが終わったあともずっと、愛媛県の農林水産物がPRできるような土壌をつくりたいと考えました。

PRの仕事は、ただ企画がメディアに取り上げられればいいわけではありません。本当の目的は、クライアントとステークホルダーとの良い関係づくりです。ステークホルダーとは、その組織の利害関係に関わる全ての組織を指します。ここでのステークホルダーは、ターゲットである首都圏の若い女性もそうであるし、愛媛県民や愛媛県の農林水産物を生産している方々も含まれます。愛媛県が、このような愛媛県のステークホルダーに信頼してもらえるような活動をする、これがPR活動の本質です。

ステークホルダーとの関係づくりのために:

そこで2年目からはFacebookページなどのSNSでステークホルダーと繋がったり、流通セミナーというものを開いて流通側と愛媛の生産者を繋いだり、直接ステークホルダーと関わりコミュニケーションをとれるような活動を行いました。Facebookもセミナーも新しいものではないですが、パブリックリレーションズ(PR)という意味を理解して仕事をすることが大切だと思っています。

Facebookも、いいねやシェアなどのリアクションをしてくれる方は、平均的なリアクション率の約15倍と、多くの方々から関心をもっていただけました。Facebookをフォローしてくれている方の中には愛媛県民も多くいらっしゃり、この方々は見えないところでもページを色んな方にすすめてくれていたりと、県民が愛媛県を応援するというかたちが出来上がっていきました。このように、様々な手段を用いてアプローチをすることで、PRの目的であるクライアントとステークホルダーとの信頼、関係性を築くことができたと思っています。

 

Facebookがそれだけ多くのリアクション率を得ることができたのは何故だと思いますか?

Facebookだけに限らないと思いますが、全業務をPR会社で統括した点が大きいと思います。情報解禁の前にうっかり情報が漏れてしまったりすると、それだけで盛り上がりが大きく変わってしまいます。今回はそこを弊社が主導となって統括したので、そのような問題もなく、結果的に情報解禁と同時に一気に話題が集まり、カフェオープンまでの期待値をコントロールできたので、多くのいいね数を得ることができたと思っています。また、WEBニュースや店舗でのFacebookの告知をすることや、記事を更新するときにも企業っぽさを出さず見ている方々の気持ちになって書くことで、閲覧数や反応が良好になったのだと思います。

話題のえひめカフェのFacebookページです。美味しそうなカフェめしの写真から手相など役立つ情報も盛りだくさんです!(https://www.facebook.com/ehime.proj)

このプロジェクトを通して大変だったことはなんですか?

最初のアイデアを考えることです。このプロジェクトに限らずですが、面白いことや今まで誰もやったことがないことをやろうとすると、頼るものもないし、誰に聞けばいいかも分からないので苦労します。それに、人がやらないようなことをやろうとしている以上、人に頼った時点で負けだと思うので、人にも聞けないですし。ないものをつくろうとすることも、企画が決まってそれをどうやって形にするかも悩みますし、苦労します。

逆に嬉しかったことはなんですか?

良いメディア露出したときや、Twitterなどのソーシャルなところで、「面白い企画だ」「楽しそう」などといった反応が直に見ることができるのが嬉しいです。実際に世の中ゴトとして人や物が動いたなと感じることも嬉しいですし、PRの仕事の醍醐味だと思います。

 

PRという仕事の、強みと弱みはなんだと思いますか?

強み: 手段に捉われることがなく、高いレイヤーで物事を考えることができる点です。PRの仕事は、形があるようで実はないものだと思っています。PRの目的は、クライアントとステークホルダーとの繋がりを作り上げていくものです。先ほどのえひめカフェのプロジェクトでは、メディアに取り上げられるということだけでなく、Facebookなどを使ってもステークホルダーとの関係は築けることが分かりました。なので、ターゲットが誰かを明確に認識できていれば、メディアに取り上げられることも大切ですが、他にも様々な手段があると思っています。

また、パブリックリレーションズ(PR)はマーケティングPRだけでなく、企業のブランディングやIR活動なども含まれます。今後はこういった、マーケティングPR以外でのステークホルダーとの関係を築いていくPR活動も増えていくと思いますし、PRの領域ももっと増えていくと考えています。

弱み: 売上を伸ばすところまではなかなか関われなかったり、実際のPRの効果を具体的な数字で出すことができないところです。PRが本当に効果があるのかといわれてしまうと、それは数字で示すことはできないので、ここは弱いところでありジレンマですね。

PRという仕事をする上で必要な素質を1つあげるとしたらなんだと思いますか?

隙あらば面白いことをしようとする「前のめり感」と、常にそのタイミングをうかがう姿勢です。もちろんビジネスなので、どこかでビジネス的な判断をしなければいけないのですが、面白いことができる隙というのは必ずあります。そういう隙を見つけるために、常にアンテナを張ることが大事ですね。自分が面白いと思わなければ人も思ってくれませんので、そういう面白いことをしたい!やりたい!という前のめり感は必要だと思います。

数々のグランプリを受賞しているオズマピーアール。素晴らしい実績の原点は、”前のめり感”なんですね。

仕事をしていく中で大切にしている価値観を教えて下さい。

「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損」です。面白いことや楽しいことをしている中に、自分がいないと嫌なんです。この仕事をしている以上、自分が楽しむ、面白がるということは大切です。やはり自分が面白くないと、人も面白がってはくれませんからね。

御社に入社したきっかけはなんですか?

私は第二新卒で弊社に入社しました。もともと、面白そうだなという思いからコミュニケーションの仕事をしたいと考えていました。はじめはチラシなどを作る販促寄りの会社に入ったのですが、それ単体では実際あまり効いていないのではないかと感じるようになりました。チラシなどを作っても、本当に需要があったり受け入れてもらえるのか、というところに疑問をもったのです。そんなときPRという仕事に出会い、この先コミュニケーションをやっていく中で、身につけたい概念はPRにあると感じ、入社しました。

 

実際に入社して、やりたかったことはできていますか?

人が動いている・物が動いていると実感できる仕事がしたいと思っていました。最近は、自分が仕掛けた仕事で実際に人が動いた、物が動いたという感覚になるので、とても嬉しいです。色んな人に出会えるので飽きもきませんし、仕事をしていて楽しいと感じることが多いですね。

御社の社風や強みを教えて下さい。

社風というか特徴だと思いますが、PRの仕事において色んなタイプのプロフェッショナルがいるところです。自分がどんなPRのプロフェッショナルになりたいか、という見本がたくさんいます。その環境はとても面白いですし、将来どういうプロになりたいかと考える際には勉強になります。

先ほどもお話しましたが、強みはメディア対応とクライアント対応を同じ人がやっていることです。効率はあまり良くないかもしれませんが、自分が得た情報を自分の言葉でクライアントに直接しゃべることができたりなど、質の高い仕事をする上ではとても重要だと思っています。実際その方が、自分たちも楽しいですしね。

 

こちらの写真はオフィスですが、テレビがいくつもあったり沢山の新聞・雑誌が置いてありました。いつでも情報収集ができる環境が整っていることも、素晴らしい仕事ができる要因の1つなんですね。

仕事においての、今後の目標を教えて下さい。

仕事をしていく中で、PRは誤解されているなと感じることが多々あります。自己PRの”PR”だと思われたり、安い広告だと勘違いされていたりなど、PRの本当の魅力はまだわかってもらえていないと思います。なので、PRの効果や魅力が理解されて伝わっていくように、PRのPRをしていきたいです。

学生に向けてメッセージをお願いします。

大学時代の活動の中で、就職活動でアピールするためにやる、ということはしない方がいいと思いますし、人事もそういうものは見抜いてくると思います。それよりも、本人が楽しい・好きだと心から思えることを精いっぱい頑張ることが大切だと思います。好きなことを全力でやることがそのまま自分の自信になると思うので、頑張ってください!

 

菅原さん、お話ありがとうございました!

オズマピーアールは、2015年卒の採用を行っています。少しでも興味を持った方は是非エントリーしてみて下さい!

→(http://ozma.co.jp/colorfulozma/)

 

 

 

会社名 :株式会社オズマピーアール

創業  :1963年10月10日

事業内容:国内、海外の企業、政府関係機関、公的団体などのクライアントに企画立案から実施までの、総合的な広報(パブリックリレーションズ)サービス

従業員数:119名(2013年7月時点)

住所  :東京都千代田区紀尾井町3−23

 

 

 

 

 

About the author

atsushi

Add Comment

Click here to post a comment

【日本初】この夏、留学。あのNASAに。

【日本初】この夏、留学。あのNASAに。

本要らず!エクセルの小技特集!!

本要らず!エクセルの小技特集!!

リアルすぎる?!ちょっとおかしな韓国語教室

リアルすぎる?!ちょっとおかしな韓国語教室

Follow Me