メディア 企業研究

単純に笑ってもらいたい/テレビ朝日

皆さんがいつも見ているテレビ。

誰もが一度はその裏側に興味を持った事があるのではないのでしょうか。

今回はその番組製作の裏側に迫りました!

専門的なお話から仕事に対する考え方・姿勢など、

幅広いお話をお聞きする事が出来ました!

今回取材をお受けしてくれたのは、

人気番組「ロンドンハーツ」の最年少ディレクター、蔵原聖二郎さんです。

 

お仕事の内容について教えてください。

1つの企画がオンエアされるまでの流れを説明します。

まず最初に構成会議で、演出と放送作家さんが中心になり企画内容が

決まっていきます。さらに出てもらいたい出演者を決めていきます。

キャスティング担当のプロデューサーは演出側の意向に沿うように、各プロダクションと連絡を取りオファーしていきます。

決まった企画について担当のディレクターとADが振り分けられます。

私の仕事としては、担当になった企画が滞りなく収録、編集出来るように、

美術さん・技術さん・企画によっては演者さん(出演者)と打ち合わせをします。

演出陣と企画の内容・構成を詰めていき、それを放送作家さんと一緒に台本にして収録に臨みます。

 

不安要素を一つずつ潰し、何度もシミュレーションし、最終的にはどう演出していきたいかを明確にしておかないと、プラスαの物は出てきませんし、想定外の事が起きた場合、その対応に追われ、演者さんとの意思疎通が

取れなくなってしまいます。

なので、事前準備はもの凄く大事です。

収録前が一番緊張しますね。胃がすり切れそうになります。

 

ちなみにスタジオでの仕事内容ですが、自分の担当回やベテランのディレクターさんの担当回の時は、カンペを書いてスタジオ進行をしています。

台本上の進行に関する部分をカンペに書き出して、淳さんやアナウンサーの

進行を補助したり、段取りをつけたりしています。

担当じゃない時には、サブでカメラ割の勉強をしたり、スタジオのマルチに画像を出したり、SEを出したり、舞台裏で幕上げのタイミングやキャノンのタイミングなど指示したり色んな仕事をしたりしますね。

 

収録が終わっても気を休めることは出来ません。

さあここから編集作業となります。

企画に沿った番組PRや、次週予告を作りながら、

その裏でオフラインと言われる作業を進めていきます。

オフラインとはPC上での編集作業で、例えば3時間収録した物を、決められたオンエア時間に切っていく作業になります。

ロンドンハーツでは12~13台のカメラで収録しているので、どのカメラを選択するかもとても重要になります。1秒間は30フレームなんですが、その1フレームにまでこだわって編集するんです。ビックリですよね。

 

総合演出の加地GPからよく言われるんですが、“演者さんのマイナスになるような事は避ける”こと。せっかく出演されている演者さん全員に“おいしく”なる、プラスになるような編集を心がけるようにしています。

 

自分の中で出来る限りのオフラインが終わったら、

それを本編ディレクターに渡します。

ロンドンハーツには加地GPを含む本編ディレクターが3人いて、

担当ディレクターがあげたオフラインに手直しをします。

ここでCM位置など決め、オンエア尺にします。

 

その後、オンエア尺になった映像を見ながらテロップを書いたり、

画の作りこみをします。さらに音響効果さんにSEやBGMを

付けてもらったり、ナレーターさんにナレーションを読んでもらったものを

映像とMIXします。

こうして出来上がったテープを納品し、危機管理チェックを終え、無事オンエアされるまでが僕らの仕事ですね。

 

 

実を言うと僕は元々バラエティ志望では無かったので、そんな細部までバラエティー番組を観てたことがなかったんです。

何となく撮って、芸人さんたちがそれぞれのポテンシャルで面白くして、

それをちゃちゃっと編集して、はい完成!という感じかと思っていたんですけど、実際は本当に緻密に作られています。

番組に入って一番驚いたのはそこですね。

 

AD時代のお仕事は、どのようなものでしたか?

ざっくり言うと、オンエアが滞り無く行われるための下準備を全部コーディネートするのがADの仕事ですね。プロデューサーやディレクターが動きやすい環境を作ること、収録準備、資料作成、買い出し、会議準備、テープ運搬や出庫、撮ったテープのデータ化、弁当発注などなどとにかく番組をオンエアするための準備で考えられるものは全てですね。

1日が30時間欲しいってよく思ってました(笑)

 

 

人気番組のディレクターに若くしてなれたのはどうしてだと思いますか?

たまたまです。僕は運がいいんだと思います(笑)

上司にも恵まれていると思います。いろんなチャンスを与えてもらえたので。僕含め、うちのスタッフは加地さん(GP)信者が多いんですよ。本人にはかなり怒られるんですけどね。

加地さんは「常に考えろ」と言われています。

加地さん自身、世間では天才とか言われていると思うんですが、それだけではなく、誰よりも努力していて、自分のノウハウや戦略が凄くある人なんです。どうやったら面白くなるかを、本当に常に誰よりも考えているんですよ。

いつも「常に考えろ。じゃないとオレに追いつけないよ。オレはそれ以上に考えているからね。常にオレは進化し続けているからね(笑)」と言うんです。

加地さんは構成会議でも、「こういう企画をやりたい」と常に考えていて、放送作家さんと一緒に盛り上がって、どんどん面白いものを作り上げていくんです。

その中でただボーッと、決まった事をただ何となく受け入れているだけでは何も成長しないので、いつ自分の意見を聞かれてもいいように考えるようにはしています。

今まで5年間、一度も聞かれたことは無いんですけどね(笑)。

大御所の作家さんなどがいる前で意見するなんておこがましいので、そこで自分が本当にいいなと思ったものに関しては、特番などの企画書にしたためて部長に提出したりします。とにかく常に面白いものを考えるようにしています。

あと、さっき、加地さん信者で怒られると言ったんですけど、加地さんには「オレのいい所だけを取りなさい。オレにも欠点はあるから。ただオレを目指したらオレ以上にはなれないよ。」と言われます。「優秀なスタッフは沢山いる。それぞれに色がある。だからそれぞれのいい所を取りなさい。それを合わせて、なおかつお前のオリジナリティを加えたらオレを超えられる人間になれるんじゃないか。」と言ってくださるので、人のいい所を見て、盗んで、という事を心がけています。その二つですね、僕が仕事で心がけている事は。

 

それ以外で言うと、挨拶するとかは基本ですね。とにかく昔からコミュニケーションを取るようにしています。加地さんには「お前は薄っぺらい人間だけど、人とは上手くやるな。」と言われているんで(笑)。なので、色んな人と話して、色んな事を吸収出来たらなと。今はとにかく花を咲かせる事よりも、地面に根っこを張る段階かなと思っているので、そういう事を心がけています。

 

学生時代にやっておけば良かったと思う事は?

やりたいことはやっていたんで、やっておけば良かったと後悔していることはないですね。ただ、強いて言うなら、短期留学でアメリカに行ったのが1ヶ月だけで、今の自分にその1ヶ月がもの凄く大きく残っているので、就職の年を遅らせてでもどこか海外に行っておけば良かったと思います。やっぱり色んな事をやってきた人の方が、いっぱい面白い事を考えられるんじゃないかと思いますから。

でももう少し長く海外に行っていたら、もしかしたらテレビ局で働いていなかったかもしれないですね(笑)。

 

 

学生時代の自慢できる事はなんですか?

人とのコミュニケーション力ですかね。僕は元々スポーツ志望だったんです。高校卒業までずっと野球をしていたんですが、怪我が多くて野球選手としては挫折してしまったんです。そこでスポーツ医学に興味を持ちました。

スポーツトレーナーになろうと思って、大学もスポーツ医学系の学科に進みました。大学2年の時に実際に現場に出る機会を頂いて、プロのトレーナーさんのアシスタントとして付いたんです。その時は僕を含め同期から3人派遣されたんですが、その中にもの凄く優秀なやつがいて。

今でもそいつはプロ野球の某球団の専属トレーナーをしています。で、自分はそいつより何か長けているものは無いかと考えたときに、僕の方が選手とのコミュニケーションを積極的に取っているなと気付いたんです。その優秀な同期がいる限り、スポーツトレーナーとして日本一になることはできないけど、スポーツ記者としてなら勝負できるんじゃないかと考えたんです。選手との会話を通して自分にしか引き出せない事があるんじゃないかと。それでテレビ局のスポーツを志望したんです。

 

人から何かを引き出す時に気をつけているのは、相手の気持ちになり空気を読む事ですね。その人の情報とその場の状況、チーム事情など仕入れて、その人に合わせるという事をしていましたね。あとは相手の趣味嗜好を知るって事ですかね。漫画好きなら漫画の話題から、テレビ好きならテレビの話題、恋愛トークとかとにかくその人が興味を持って心を開いてくれるような話や言葉のチョイスをしてました。元々人好きなんで、そういうのを大変だとは思わないですね。

 

何が視聴者にとって面白い事なのかを普段の生活で考えたりしますか?

考えますね。だけどそれが分かったら教えてほしいくらいですけど(笑)。分からないですよね。

例えば、この間、とある特番を観たんです。ホリケンさんが旅をしながらいろんな方と触れ合うって内容なんですけど、視聴率としてはあまり高くはなかったんです。でも僕はあんなに笑ったテレビは久しぶりだったんです。そこで思ったのは、もちろん視聴率は大事なんですけど、視聴率に現れない面白さもあるんじゃないか、という事ですね。その番組で本当に救われている人もいるだろうし、正解って分からないと思いましたね。もちろん視聴率が高い=面白いとは思うんですけど、ただ視聴率が低い=面白くないでは無いと思います。

 

仕事のやりがいとバラエティ番組の魅力について教えてください。

やりがいは、演者さんと僕らが作ったものが世の中に出た時に、リアルタイムで、しかも、もの凄く早く反応が返ってくる事ですね。それって他の仕事じゃなかなか無いんじゃないかと思うんですよ。世の中の人が笑ってくれたり、番組を見て嫌な事を忘れられたと言ってくれる人がいる限り、頑張れるなと思いますね。あとは単純に自分自身が楽しいですね(笑)。

 

バラエティの魅力は、頭をスッカラカンにして何も考えずに見て笑える事じゃないですかね。僕はバラエティに“意味”は無いと思うんですよ。どんな人でも平等に同じ所で笑えることそのものが魅力です。僕が制作に携わった番組は、とにかく一度頭を空にして、単純に笑ってもらいたいです。

 

 

蔵原さん、お忙しい所ありがとうございました!

 

【今回取材させて頂いたテレビ朝日のHP】

http://www.tv-asahi.co.jp/

 

 

 

 

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atsushi

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