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航空・旅行/宇宙

宇宙開発の最前線を取材するNHK記者/鈴木有さん

 

宇宙事業ってどんな人がやってるの!?を探り、宇宙事業を身近に感じてもらう企画第3弾

 

第1弾→目指せ宇宙征服!?/インターステラテクノロジズ

第2弾→衛星を使ってワクワクするビジネスを/アクセルスペース

 

今回は宇宙開発の最前線を取材しているNHK科学文化部記者の鈴木有(すずきある)さんにインタビューさせていただきました!

 

 

「記者という仕事から宇宙開発に関わる」とはどのようなことか、その魅力や苦労、そして取材を通して感じることを伺いました!

 

 

 

【目次】

・宇宙事業を取材する科学文化部

・常に最先端を取材する鈴木さんが感じる宇宙開発

・記者という仕事について

・学生へのメッセージ

 

 

宇宙事業を取材する科学文化部

 

—今日はよろしくお願いします!早速ですが鈴木さんは普段どんなお仕事をされていますか?

 科学文化部という部署で宇宙科学分野のニュースを全般に扱っています。例えば、宇宙のニュースであれば国が主導している事業から民間企業の活動、大学や研究機関の研究成果など幅広く取材しています。基本的には現場に行って話を聞いたり、アナウンサーが日々読んでいる原稿を書いたりしています。また、大きなニュースがあった時にはカメラの前に立ってリポートをすることもあります。

 

 

―入社当初から科学文化部に所属していたのですか?

 いいえ、入社して5年間は鹿児島放送局で主に地元のニュースを取材していました。その後現在の報道局科学文化部に異動し、2年間は文部科学省を担当しました。初めてロケットの打ち上げの取材をしたのは入社5年目でしたね。

 

 

―科学のニュースは難しい専門分野の知識や用語が出てきますが社会に届ける上で意識していることはなんですか?

 「おばあちゃんにもわかる」ということはいつも意識しています。科学のニュースはしばしば難しい内容も含まれますが、それをいかに噛み砕いて多くの人に伝えることができるか考えながら仕事をしています。

 

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常に最先端を取材する鈴木さんが感じる宇宙開発

 

―取材を通じて感じる日本の宇宙開発の強みはなんですか?

 世界と比較しても高い技術力、特に小型化の技術が武器だと思います。宇宙開発の進歩には軽量化や小型化が欠かせないのでそこが日本の大きな強みだと思いますね。

 

 

―日本の宇宙ベンチャー企業について感じることはなんですか?

 アイディアがとにかく面白いだけでなく、しっかりとビジネスとして事業を回そうとしているところがベンチャー企業のすごさだと思います。また、宇宙全体を見る視点の広さと、やりきろうとする力の強さは取材をしていて驚くモノがあります。

 

 

―現代の日本の宇宙開発をより活発にさせるための引き金はどんなものでしょうか?

 宇宙産業という市場は儲かる場所だということが明確になれば急速に進むと思いますね。民間企業における宇宙ビジネスの成功例が一つでも出れば宇宙を目指す人はより増えていくと思います。

 

 

―身近になりつつある宇宙開発に鈴木さんはこれからどのように関わっていきたいですか?

 宇宙開発を本気でやっている人たちを記者という仕事を通して後押しできたらいいなと思いますね。様々な人に宇宙開発を理解してもらえるような報道を心がけていきたいです。

 

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記者という仕事について

 

―鈴木さんは大学院まで進まれたそうでうすが、記者になったきっかけはなんですか?

 当初は研究者になろうと思い物理学を学んでいたんです。でも、私より頭のいい人がたくさんいるということに気づかされ、就職活動を始めました。そのときOB訪問でNHKの記者の先輩と出会ったことが大きなきっかけですね。先輩の話を聞いて、自分が研究するのではなく最先端の研究を取材するということも面白いなと感じました。また、色々なところに行って様々な人から聞いた話を多くの人に伝えられるということにも魅力を感じました。

 

 

―学生時代の学びがお仕事で活きることはありますか?

 取材ってその話題に興味のある人とない人がするのでは内容が全く違ってくるんです。大学での研究が直接生かされるというわけではありませんが、私は幼い頃から科学に対する興味関心は強いほうですのでその点はメリットがあるのではないかと思いますね。

 

 

―記者の方はとても多くの情報を扱うと思うのですが、どのようなことに気をつけているのでしょうか?

 「取材を尽くす」ということです。取材をすればするほどわからないことは出てきますが、まずは恥じないで聞くことが大切だと思っています。知らないことを恥ずかしがらないで理解できるまでしっかりと聞くことで、社会にもよりわかりやすく伝えることができると思いますね。

 

 

―では、どんな時にお仕事へのやりがいを感じますか?

 自分が取材した内容が社会に出て「社会が良い方向に転んだな」と実感したときにやりがいを感じます。社会の宇宙産業への意識が高まったり民間企業に宇宙開発の現場がシフトしたりしている動きを見ると、自分の問題提起してきたことが間違ってなかったなと思うことができます。

 

 

―逆に大変なことはどんなことですか?

 実際は大変なことしかないですね(笑)。人に話を聞くことって、実は相当難しいことなんです。何度も会って良い関係を築かないとその人が本当に思っていることは聞き出せないんです。

 

 

―その大変なことはどのように乗り越えているのですか?

 まずは相手の話をじっくり聞いて理解することを大切にしています。しっかりと話を聞く姿勢があれば相手も真摯に答えてくれます。

 

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学生へのメッセージ

 

―最後に就職活動中の学生にメッセージをお願いします!

 自分のやりがいを感じられることを探し出し、自分がどんなことに興味があるのかを明確にすることが最も重要だと思います。それさえできれば、どんな分野に行っても仕事は楽しめます。今は大企業や公務員が人気ですが、ベンチャー企業の人たちもとても生き生きしているので、自分が楽しいということに身を投げることがとても大切だと思いますね。

 

 

―宇宙開発に興味のある学生にもメッセージをお願いします!

 かつては国家単位で動かなければできなかった宇宙開発ですが、今では民間企業が月を目指している時代です。現代では食品会社や製薬会社でも何かしらの形で関わることはできます。たとえ宇宙開発の部署がなかったとしても、会社に対してしっかりと提案すれば新しい部署をつくって宇宙開発をやらせてもらえる可能性だってあります。さらにはサラリーマンが有志で集まって宇宙開発をしていたりもします。つまり、趣味でも宇宙開発ができる時代です。なので、宇宙産業に興味があるとしたら「宇宙というフィールドで何をやりたいのか」を是非、明確にしていってほしいですね!

 

 

—鈴木さん、ありがとうございました!

 

 

【編集後記】

 鈴木さんのお話から、宇宙開発の現場を取材し、社会に発信することで宇宙事業を盛り上げることのできる「記者」というお仕事の魅力をたくさん感じました。また、最前線を取材をされている鈴木さんが語る宇宙事業のお話にはとても説得力があり、これからの宇宙開発の期待が膨らみとてもワクワクしました!

鈴木さん、本当にありがとうございました!

 

☆☆☆人類が突入した「新・科学の世紀」はどんな時代になるのか。科学のニュースが特集されたサイトもぜひチェックしてみてください!→https://www.nhk.or.jp/d-navi/science/☆☆☆

 

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gakuseikichi

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