「退学・休学特集」第三弾!
目次
今回は超スペシャルゲストです!!
2016年10月。ぼくはあるブログ記事のタイトルに釘付けになりました。
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「日本女子大学を変えようとした」??
そもそも筆者がこの企画を始めたのは、自分自身が「大学っておかしいよ」という思いから退学をしようとしたことがきっかけでした。周りの人に言っても「まぁおかしいけど仕方ないよ」くらいのことしか言ってもらえず非常にもどかしい思いをしていて、なので「大学を本気で変えようとした」という記事を、ぼくは興奮気味にクリックしたのです。
するとそこには、1人の女性の大学との奮闘記が書かれていました。
今は社会人である佐藤真央さんは、日本女子大学に在籍していた頃、世界一周をしたいという思いから、休学を考え始めました。ところが休学費用を調べてみると、なんと一年間の休学費用は66万円。
「これはおかしい」と感じた佐藤さんは、“学生総会”という、大学側に意見を申し立てできる会でそのことを訴えました。
「籍を残すだけなのに、1年間受けない講義と使わない施設と読まない図書のために66万円を払わなければならないのは、おかしいと思います」
するとそれを聞いていた生徒達から拍手が起こり、激励された佐藤さんは大学に正式に嘆願書を提出。後日学長から返事が来ましたが、結果は残念ながら
「要望には応えられず、学則は変更することはできない」
というものでした。
しかしそれでも「私は戦ったんだ」と、佐藤さんは清々しい気分になったそうです。
しかし、佐藤さんのこの戦いは、ここで終わりではありませんでした。
結局佐藤さんは、自腹を切って休学したのですが、佐藤さんが嘆願書を提出して5年が経った今年。佐藤さんの想いに共感した人々が記事を次々と拡散していき、読者が数十人しかいないそのブログの記事が、30万人以上の人に読まれることになったのです。
そしてついにはメディア関係者の目にもとまり、なんと、
NHKで放送されたり、Yahoo!ニュースのトップページに掲載されたりしたのです!
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161022-00000035-it_nlab-life
そんな大事件を起こし、高すぎる休学費の問題を日本中に知らしめた佐藤真央さんにインタビューさせていただきました!!
佐藤真央さん
よろしくお願いします!!
ブログ、すごいことになってますね(笑)
自分が1番びっくりしています(笑)
これまではPV数なんて2桁くらいしかなかったのに、いきなり30万とかよく分からないことになってしまって…!
でもそれだけ、私以外にもこの問題を「おかしい」と感じる人が大勢いるのだなと思いました。
色々なメディアにも取り上げられましたが、どんな反応がありましたか?
Yahoo!ニュースへたくさんの人がコメントしてくれたのですが、
「そもそも休学費ってものがあるなんて知らなかった」とか「いくらなんでも高すぎる。大学、がめつすぎ」という人が多くいました。
一方でもちろん否定的な意見もあって、「休学費も調べずに入学したの?」とか「大学もビジネスなんだからある程度は仕方ないでしょ」とかも書いてあって、考えさせられました。
やはり賛否両論あったんですね。
ところで、ブログに「この想い、学長に届け〜!」と書いてありましたが、本当に届いたんですよね!
そうなんです!ちゃんと大学に届いたんですよ!
NHKの番組で記事を取り上げていただいたて、でもその時はホームページ上に「検討をする」という記述はあったんですが、正直「ただ言ってるだけだろうな……」と思っていたんです。でも、Yahoo!ニュースに取り上げられた後は「重要な課題として検討する」にグレードアップしていて、「よしっ!」と思いました!
日本女子大学の休学費が安くなるのかまだ分からないですが、この問題で困っている人はたくさんいると思うので、本当に変わって欲しいなと思います。
在学中に大学へ抗議した時から、「この問題で困っている人がたくさんいるから」という想いがあったんですか?
それが正直、最初はそんな気持ち全然なかったんですよ。
「バックパッカーで世界一周したい!あれ、でも休学費66万円って高すぎでしょ!こんなに払いたくないんだけど!」っていう、超個人的な動機しかありませんでした。
ただ、それを抗議しようと思って色々調べたり行動している内に、私と同じ様に疑問を持ち嘆願書を出して本当に学則を変えたという方や、「私も留学をしたかったのに、留学費用の上に休学費用が高過ぎて諦めたんです」と言う人に出会ったんです。
そうしているうちに、「私以外にも疑問に思ったり困っている人がいるんだ。なんとかしたい」という気持ちが芽生えてきました。だって、私の休学理由はただの遊びなので自分本位だということは認めますが、 休学制度って遊ぶためだけにあるんじゃなくて、本当に困っている人のための救済措置でもあると思うんです。
それなのに、学生にはとても払えないようなお金を要求されるなんて本当におかしいと思います。私は学則を変えることができず、アルバイトで100万円貯めてきちんと休学費を払いましたが、これから休学をしたいと思う学生の負担が少なくなるのであれば、とても嬉しいです!
自分本位の思いから活動をしていくうちに、「他の人のためにも」と思えるようになったなんて素晴らしいですね!
因みに休学をして、自分を変えられたなとか、考え方が変わったなというところはありますか?
私は、休学する前は授業がすごくつまらなくて、1番後ろで音楽を聴きながら携帯をいじっているぐらい不真面目だったんです。
でも、休学中に色々な国を回っている中で、英語をしゃべれるようになりたいとか、宗教について学びたいとかすごく刺激を受けて。なので、世界一周から帰ってきたあとは、一番前に座って手を挙げるくらいになりました(笑)
休学という勉強をストップする選択が、逆に勉強する気にさせたっていうのは面白いですね(笑)
では最後に、休学費用が高くて困っている学生にメッセージをお願いします!
休学する理由は様々だと思いますが、いずれにせよすごく困難な状況に立たされているのではないかなと思います。大学の現状を変えることはその人一人の力ではきっとできないと思いますし、誰かを巻き込むというのもなかなか出来ない事です。
だけど、声に出すことというのは絶対できると思うんです。「おかしいな」と思ったことがあったとき、我慢をしたり泣き寝入りをしたりするんじゃなくて、たとえ負けてもいいから声をあげる。そうすれば結果がどうであれ、必ず将来の糧になると思います。
佐藤真央さん、ありがとうございました!!
※記事はこちらから読めます!
日本女子大学を本気で変えようとした話。(佐藤さんのブログ記事)
高すぎる休学費用に日本女子大の卒業生が一石を投じた! 大学側は「重要な課題として検討したい」と前向きな返答(Yahoo!ニュース)
(編集後記)
大学に対して声をあげ、多くの人々の共感を呼び起こし、ついに大学を動かそうとしている佐藤さん。非常にカッコ良くて、しびれました!
今回は大学に関する話でしたが、「おかしいと思ったことに対して声をあげたほうがいい」というのは、人生の色々な場面に言える大切なメッセージだなと思いました。
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