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売上業界ナンバー１を誇る‟電通”の社員さんの仕事への想い

2015年10月5日

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「ＴＶも見ないし雑誌も買わない。ネット広告が存在感を増す中で、広告会社はどのようなビジネスに動いていくのか？」という疑問を、広告会社で売上業界ナンバーワンを誇る電通の渡辺大和さん（入社３年目）にお聞きしました。

―所属部署(ビジネスクリエーションセンター)の業務内容と、会社内での位置づけについて教えてください。

ビジネスクリエーションセンターは社内の新規事業開発部門です。私はその中で*ICT(Information and Communication Technology) 関係のソリューション開発事業や官民連携の社会課題解決事業に携わっています。特にICT関連の事業で、具体的に私が取り組んでいたのは、広義のマーケティングデータを活用したビジネスモデル構築やメディア型のアプリ開発などです。かの有名なドラッカーは、企業の基本的な機能として「マーケティング」と「イノベーション」の２つを挙げていますが、どんな企業でも、「経済的成果を伴う革新」という意味でのイノベーションを起こしていかなければ競争に勝っていくことが出来ない時代です。長期的な視点で見た時の、真の意味での競争力を維持するためには、広告代理店の既存事業は継続しつつも常に新しい事業を展開する機会を虎視眈々と伺うことが必要だと考えています。そして、そういう機能を持つのがまさに今私の所属している部署だと理解しています。 *情報や通信に関係する科学技術の総称。

―配属は希望通りだったのでしょうか？

職種別採用をしていない企業はどこもそうだと思いますが、一般的な話として配属が希望通りになることは、サイコロを3つ振ってすべてゾロ目になるくらい難しいことなのではないかと思います。ただ私の場合、結果的にはほぼ希望が通った形です。。個人的な感想ですが、人事や関係者がその人の性格適正や学生時代の経験などを綿密に考慮した上で、かなり慎重に決めているように思いました。職種別採用をしていない企業に入る以上、配属リスクは覚悟しなければならないことだと思います。しかし、目の前にどのような困難が立ちはだかろうとも倒してやる！という気概があったほうが何事もうまくいく気はしますね。

―広告業界に憧れを抱く学生は多いと思いますが、仕事での厳しい側面はどのようなところにありますか？

私は新規事業の開発に携わっているのでその面でお答えすると、事業開発においては答えがない問いに日々直面するので、思ったように上手くいかないことの方が多いです。個人としての辛さは、興味のある分野の仕事や関わるチャンスをたくさんいただくものの、その中で数少ない仕事にしか一度には取り組めないことです。自分の身は一つしかありませんから、いつも身を切る思いをしています。チャンスはずっとそのままの位置で転がっているものではなく、次に遭遇したときには形が変わっていたりするものです。やるべき仕事をそれにふさわしいタイミングでやりたいと思いつつもできないのは辛いですね。一方で、それだけ情報やチャンスに恵まれていることは良い側面だと感じています。

｜現業にも活きている、学生時代の経験とは

大学3年生の時には1年間アメリカに留学し、アントレプレナーシップ(起業家精神)を体系的に学べる環境に身を置いていました。留学から帰ってくると、まわりは就職活動が既にほぼ終わっていましたが、その時点で卒業を１年遅らせ、外資系金融やコンサルのインターンに参加していました。このインターンという経験は、学生のうちにやっておいてよかったと思うことの一つですね。

―それは、どのような点でそう思われたのでしょうか。

一つ目に人脈です。外資系コンサルのインターンに参加している学生は、頭の回転が早く、考え方もユニークで面白く魅力的な人が多かったです。今では様々な業界に散らばっていますが、連絡を取り合っています。二つ目に場馴れのための機会創出です。縦の関係を強固に築く機会として、インターンは経験しておいて良かったと感じました。意思決定者に対して自分の意見を表明しつつ相手をたてる、ということは難易度の高いことであり且つ、通常のアルバイト等ではなかなか経験しにくいと思います。また本選考においても、自社他社問わずインターンでの経験を踏まえて話すとコミュニケーションが円滑に進む場面が多々ありますから、有意義だと思いますね。三つ目は金銭面です。勉強しつつ会社によっては報酬がもらえたり、美味しいご飯をごちそうしてもらえるのはお得でした。