学生インタビュー

世界から向う見ずな支援をなくす / 学生国際協力NGO FEST TOKYO

 

 

当団体の代表である大野さんはご自身のことを 「僕はひねくれ者だ」 と言った。

しかし、取材先にある彼のまなざしはただ世界の未来を深く考える純粋さそのものだった。

FESTが掲げるビジョン… それはすべての支援活動に関係する。

そして、とても重要な視点である。

 

 

【団体概要】

Vision: 世界から向う見ずな支援をなくす
Mission: 現地に根差した国際協力を実行、浸透させる
Value: 質の高い国際協力の場を提供する

2010年設立
現在はフィリピン共和国のセブ島に位置するパライとピナハボンに足を運び、現地の人々のニーズに合った国際活動を行っている。

 

 

2014年現在、学生国際協力NGO FEST TOKYOの代表を務める大野 航太郎(おおの こうたろう)さんにお話を伺ってきた。

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—FEST TOKYOの活動内容について

国内事業部、海外事業、フォトワーク事業部に分かれて活動をしていて、今年度からフォトワーク事業部の企画をフォトジャーナリズムとして練り直すことで、更なる現地の現状改善を試みています。  

 

 

—「世界から向う見ずな支援をなくす」とは……?

このVisionには今の世界で行われている支援の手法はまだ完成形じゃないという考えから、「今までの世界支援を懐疑的に見ることで至高をめざしたい。」という意が込められています。

 

 

  —Visionにおける『Give&Take』

FESTでは、国際協力を「多国籍間の合理的な協力関係」と考えています。   合理性の有無によってお互いが「対等」かどうかを測っているのですが、これはつまりどういうことかというと、支援する側とされる側が異なる目的を持ちながらもお互いが掲げる理想の中に共通部分を見出すことによってギブアンドテイクをしっかりと成立させるとことです。 我々は支援先の現状を改善する過程で得たモデルや情報、経験をテイクとして受けている一方で現地にはそのニーズに合った問題の解決を援助する形でギブを行っています。 お互いのゴールは異なるものの、その過程に位置する「現地をなんとかしたい」という均衡点をうまく見極めることでしっかりとギブアンドテイクが成立した国際協力を行っているのです。

 

 

FESTが目指す一歩先の国際支援

 

—現地の支援過程で得られる「モデル」とは?

FESTはギブアンドテイクのテイクとしてモデル、情報、経験を得ています。我々が掲げる「世界から向う見ずな支援をなくす」というVisionには世界をよくしたいという思いがあり、そのため現地集会に参加してその人々は我々に何を願っているのか、自分たちが何を手伝うべきかを話し合って決めているわけだけれども、これを一つの事例として世界中の支援に提供することで世界をより良いものにしたいと考えているのです。なにより現地の人々も一方的に支援を受けることに対しては不信感を抱きます。何を目的としているのか、お互いに目的をもつことで良い国際支援の関係をつくることができます。

 

 

—具体的な支援活動の内容について

フィリピンにてパライピナハボンという二つの地域を支援しています。

実際に現地に入って、現地コミュニティーや現地組織を設立したりもします。パライでは教育の改善を一番取り組むべき問題としていることが話し合いで分かったので、PSPPAというFESTが設立した現地組織とともに教育のカリキュラム作成からなにから、教育活動にまつわることはほとんど全部に携わる活動しています。 一方ピナハボンでは水道インフラの整備が一番の問題として挙がりました。その要因には、雨が降ったら水があふれて汚水が家まで流れてしまうことや、自宅の水道が使えないため買って運ばなければならないそのコストと労働力を他の問題改善に費やしたいという思いがありました。みんなの浮いた費用を集めてファンドを設立し建物を取り壊す際の費用、教育支援の向上に費用をまわすことを理想としています。

 

 

—お互いがより対等な関係をつくるためには?

公平なギブアンドテイクを成立させるためにも現地のニーズはとても大切にしています。 支援手法を持って現地入りするのではなく、現地に入ってから支援手法を決めることによって現地に合ったプロジェクトを進めることができます。

 

 

—FESTが与えるギブについて

FESTはギブとして支援を与えています。例えばお金だとかコネだとか。コネというのは例えば、スラム街に住む人が教育面を良くしようと教育指導者の要求、お金の集め方はどうするかなどと言ったプランを詳しく企て現地が運営する施設や団体などに提出しようとしても跳ね除けられてしまう。こういった事例は意外に多く、そのことから現状の改善をプランとして打ち出すことを諦めてしまった人々も多いのです。また、その様子から周りの人々はスラム住人には技能がなく、論理的ではないという偏見を持ってしまうという事態に陥ってしまっています。

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このようなことはプロポーザルを通す時点で日本のNGO団体がつくことによって解消することができます。 現地の人もスラム住人の話を聞き入れるようになるのです。

 

 

 

 

—新たな国際支援のかたち

事例とかモデルというのは作ることで終わらせずに活用することを考えなければなりません。

活用に重点を置くために考えなければならないのが「仮説」でした。 例えばFESTでは、「支援される側の人々は能力や論理性がないのではなく、社会的基盤、抑圧がその能力を発揮できない環境を生んでいる。」という仮説を立てています。 支援において、「先進国の能力の高い人が途上国の低い人を導く」という考え方が今なおあると思います。しかし、FESTの仮説が支援によって実証されれば途上国の人々の貧困の原因が彼らの能力や惰性ではなく、彼らの社会的地位にあるということを認めることができます。この提起にはとても大きな意味があると考えています。 スラム住民のように跳ね除けられてしまうプロポーザルを通すことを手助けするのみで、その後がうまくいくのであれば外部者がファシリテーターとしていなかったとしても彼らだけでなんとかすることができる。つまり、彼らが誰の手も借りずに彼らだけで考えたものが今後実際に機能することで過程を実証することができるのです。さらに、既存の国際協力の考え方を超えて、支援者が能力面で大きなコストを支払わなくても、社会的な抑圧を取っ払うことさえすれば現地の人々だけでうまくやっていけるという考えをうちだすことができるのです。

 

 

—今年度新たに力を入れたフォトジャーナリズム活動について

過去の活動反省を踏まえ、現在のFESTのフォトワーク事業は「撮影論理」を大切にしています。 撮った写真を見せて終わってしまうのではなく、写真を見せた後にどう思ってもらえるのか、見た人がどのような行動を起こすのか。後の事まで考えた写真の見せ方や撮り方をしていかなければならないということが分り、今回力を入れることにしました。具体的な例として、日本の大使館とコンタクトをとって出稼ぎ労働者をテーマとした在日フィリピン人のドキュメンタリー作品を撮影しています。 作品を見せるターゲットはその作品によって異なりますが、たとえば現地の人たちだとか、YouTubeに投稿したりだとか、夏に行われる世界平和動画祭に出展したりだとか、様々な方法を考えています。

 

 

メンバーと代表である大野さんについて伺ってみた

 

—FESTにはどんなメンバーがいますか?

メンバーにはフィリピンに興味を持って入っていた人もいるし、学生時代に本気で何かをやり遂げたいという思いを持って入ってくる人もいます。一時期使っていたキャッチフレーズが「本気の国際協力を」というもので、ただ支援をして終わりというのではなく、やはり一歩先の国際協力を目指している団体なのでちゃんと考えられたことを支援としてやっていきたいと考えている人が多く所属しています。

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—大野さんが所属されたきっかけは?

もともと、将来は世界支援に携わりたいと考えていました。そのための準備期間として探した結果、論理的に合理的に支援を見出して活動しているこの団体を見つけて所属することにしました。自分はひねくれているし、この団体にぴったりだと思ったんです。

 

 

—ひてくれている…?

みんなが、おおすげえ!いいじゃん!という話に疑いをかけたくなってしまうんです。それ以上にいいものがあるんじゃないか、更にいいものが出来上がるんじゃないか。物事を懐疑的に見つめ直して、よりよいものを探究する、至高をめざすことはとても大切なことだと考えています。

 

 

 

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( 記者の感想 )
 
今回はすべての支援活動に関わりのある深い考えを聞くことが出来ました。「向う見ずな支援をなくす」というvisionを掲げた根底の想いがより多くの支援活動に関わる方、またそうでない方にも届いてほしいと感じました。ボランティアや支援活動の意義を改めて考えるいいきっかけになるのではないでしょうか。
大野さん、素敵なお話をありがとうございました。今後のさらなる躍進を応援しております!
 

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atsushi

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