その他 企業研究

子どもたちに教育の機会を/特定非営利法人Learning for all

意外と知られていない“教育の格差”

現在日本には、扶養者の経済的な要因で、国や自治体から就学援助を受けている児童が155万人存在している。また文部科学省の学力調査によると、保護者の年収が1500万円以上の子どもの正答率が82%なのに対して、200万円以下の子どもの正答率は62%という結果が出ている。

このような現状を踏まえて、『Learning for all』が課題意識を感じているのは、経済的な要因による教育の機会格差だという。2年前に大学生のボランティアとして活動に参加し、昨年常勤職員となったリーさんはこのように語る。

「経済的な要因による教育の機会の格差は、まずは子どもたちの学習習熟度の差に出ます。それが次に大学への進学率の格差に繋がって、最終的には生涯賃金の差となります。さらにこのような負のスパイラルは、孫世代にも継承されてしまうんですよ。しかし、学校の授業について行けなくなり、経済的に塾にも通えない子どもの受け皿は決して多くはないというのが現状です。なので、私たちはそのような子どもたちに対して学習支援をしています。」

大学生ボランティアの存在

『Learning for all』で学習支援を担っているのは、大学生のボランティアが中心だ。しかし、多くの事業でも共通していえることだが、ボランティアはインセンティブが少ないので、事業の質が低くなる傾向がある。そのことをリーさんに尋ねたところ、『Learning for all』には、優秀な人材が継続して子どもたちに向き合う仕組みがあるという。

『Learning for all』では、単にボランティアを受け入れているのではなく、2〜3倍の倍率を設けていて、感覚的には採用をしている。なので、応募の段階で、人材の質は一定高くなる。

 

 

さらに、実習前に20時間・実習中に20時間の研修をし、実習後に5時間のフィードバックをすることで、授業の質の向上を図っている。研修内容は学習の指導力に関することだけでなく、子どもとのコミュニケーションの取り方・リーダーシップスキル・社会人基礎力等の項目が用意されているので、授業の各フェーズで、大学生は成長することができるという。

また、こうした汎用性の高いスキルを身につけることが、大学生自身のモチベーションを向上させる役割にもなる。そうした自己成長することがインセンティブとして十分あると、リーさんは言う。

 

 

“分かった”という達成感を創る

しかし、学習指導の質が高くても、学習に一度遅れが出た子どもたちが、自発的にやる気を出すのは容易ではない。なので、学習指導をする前に、まずは子どもたちの興味のある話題を話したりして、コミュニケーションをとり、信頼関係を築くことから始めるという。さらに、1人の大学生が2〜3人の生徒を担当するという、少人数教育を行っているため、大学生は子どもたちに合わせた教え方をすることができる。

また、多くの子どもたちと接してきたリーさんは、子どもたちとの向き合い方についてこう語る。「確かに一度学習が遅れてしまった子どもたちは、机に向かうことすら苦に感じます。でも、ちょっとでも理解できるようになったり、問題を解けた瞬間は、必ず嬉しいと感じるものなんですよ。その瞬間をいかに毎回の授業で感じさせるかが、大学生たちの腕の見せどころでもあるし、その積み重ねが、子どもたちの成長へと繋がっていくと感じますね。」

 

子どもたちの将来に選択肢を

 教育の機会の格差は、子どもたちに責任がないにも関わらず、結果的に彼らの人生の選択肢の幅を狭くしている。こうした格差が大きい地域で育ったリーさんは、そのことを肌で感じてきた。しかし、きちんと向き合ってくれる大人がいれば、子どもは変わるのだと、『Learning for all』を通して実感したという。

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p align=”left”>子どもたちの将来の選択肢を広げるために、『Learning for all』では、子どもたちが希望する高校に進学することを、目標として掲げていて、既に多くの子どもたちが進学をすることができた。あと2年すれば、一期目の生徒が大学へと進学するかもしれないので、その生徒が大学生として『Learning for all』に参加してくれるのを、密かに楽しみにしているとリーさんは嬉しそうに話してくれた。

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atsushi

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